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Deco BE65 Proレビュー|iPhone 17 Proで1台・2台を実測比較

Deco BE65 Proの2階6GHz実測比較。親機のみの中央値は下り352・上り167Mbps、2台目経由は下り679・上り408Mbps。白丸は各3回の実測値。 AI

貸与品について:本記事は、貸与されたTP-Link Deco BE65 Proを使った実測レビューです。

メッシュWi-Fiは、2台に増やすとどのくらい速くなるのか。静岡県東部の自宅で、TP-Link Deco BE65 Proの2パックとiPhone 17 Proを使い、親機に直接つなぐ場合と、2台目を経由する場合を比較しました。

2階・親機から約20mの地点では、6GHz接続の3回中央値が親機のみで下り352Mbps・上り167Mbps、2台目経由で下り679Mbps・上り408Mbps。今回の条件では、2台目経由の中央値が下り約1.9倍、上り約2.4倍でした。

注目したいのは、親機の近くの最高速度だけでなく、離れた場所でも速度を確保できたことです。測定画像と設置条件をもとに、Deco BE65 Proの2パックをどんな環境で活用できるかを紹介します。

Deco BE65 Proの実測結論:2階では2台目経由が速かった

今回の検証では、親機から離れた2階の地点Bで、2台目を経由する構成に速度面のメリットがありました。主な比較は、2026年10月8日に測定サーバーを「IPA CyberLab 400G/Tokyo」にそろえて実施したものです。

2階・地点Bでの6GHz接続比較(各3回の中央値)
構成 下り 上り アイドルPing
Deco BE65 Pro 親機のみ 352Mbps 167Mbps 16ms
Deco BE65 Pro 2台目経由 679Mbps 408Mbps 17ms
2台目経由/親機のみ 約1.9倍 約2.4倍 1ms高い

下りの倍率は679÷352、上りは408÷167で計算しています。通信していないときの応答時間を示すアイドルPingは16〜17msで、台数を増やしてPingも改善した、という結果ではありません。

Deco BE65 Proの2階6GHz実測比較。親機のみの中央値は下り352・上り167Mbps、2台目経由は下り679・上り408Mbps。白丸は各3回の実測値。
棒は各3回の中央値、白丸は個別の測定値。下り・上りそれぞれで中央値を計算しています。

Deco BE65 Proの仕様とiPhone 17 Pro側の制約

Deco BE65 Proは、2.4GHz・5GHz・6GHzに対応するトライバンドのWi-Fi 7メッシュシステムです。公式仕様では、6GHzが5764Mbps、5GHzが2882Mbps、2.4GHzが688Mbps。5GbpsのWAN/LANポートを2基、2.5GbpsのWAN/LANポートを1基備え、320MHz幅とMLOに対応します。出典:TP-Link公式製品情報。

「最大9.3Gbps」は各帯域の最大無線速度を合計した表記です。iPhone 1台でインターネット通信が9.3Gbpsになる、という意味ではありません。

Appleの公開仕様では、iPhone 17 ProはWi-Fi 7とMLOに対応し、5GHz・6GHzの最大チャンネル幅は160MHz、最大PHYデータレートは各2400Mbpsです。Deco側が320MHzに対応していても、今回のiPhoneで320MHz接続を使えるわけではありません。出典:AppleのWi-Fi仕様。

なお、Decoアプリの「6GHz」という表示で確認できるのは接続帯域です。今回の検証では、実際のチャンネル幅やPHYレート、MLOの動作までは測定していません。

測定環境と方法:親機から約20m離れた2階で比較

主な評価地点は、2階の「地点B」です。親機からの距離は約20m、壁は0枚と記録しています。ただし、階が異なるため、床や天井による影響がないことを意味しません。2台目も2階に置き、地点Bからの距離は約10mでした。

2026年10月8日の主比較の条件
検証機器 TP-Link Deco BE65 Pro 2パック(貸与品)
測定端末 iPhone 17 Pro
場所 静岡県東部の自宅・2階の地点B
距離・障害物 地点Bは親機から約20m、記録上の壁0枚。2台目から約10m。床・天井の影響は未評価
Deco間の接続 無線バックホール(親機と2台目を無線で接続)
iPhoneの接続 6GHz。接続先のDecoと帯域を指定して比較
測定アプリ・サーバー Ookla Speedtest/IPA CyberLab 400G・Tokyo
測定回数・順序 2台目経由を3回、その後に2台目の電源を切り、親機のみを3回
集計 完了した各3回の中央値。下り・上り・Pingを個別に集計
上流機器 古河電工 FITELwave AG20R。契約回線速度は未確認

上流のFITELwave AG20Rは、ONUと無線LANルーターを兼ねる機器で、公式仕様の有線LANポートはGigabit Ethernetです。このLANポートを経由する構成では、Decoが5Gbpsポートを備えていても、上流との接続に1Gbpsの制約があります。これは機器の仕様から分かる制約であり、契約プランが1Gbpsだと確認したものではありません。出典:古河電工 FITELwave AG20R仕様。

Speedtestは宅内Wi-Fiから測定サーバーまでのインターネット実効速度を測るテストです。Wi-Fiだけの性能を切り出したLAN内測定ではなく、回線や測定サーバー側の状態も結果に含まれます。

また、測定順は入れ替えていません。各条件3回の比較なので、時間変化や宅内の他の通信の影響を完全には除けません。同じサーバーと地点にそろえた観測結果として読み取ってください。

途中で完了しなかったテストの数値は集計から除外しています。10月8日の主比較は6回とも完了し、下り754Mbpsを記録した回もありました。未完了の原因は特定しておらず、製品や測定アプリの不具合を示す結果として扱っていません。

6GHzの測定結果を全6回公開

主比較の測定値は次のとおりです。時刻はスクリーンショットの表示に基づきます。「負荷時Ping」は、ダウンロードまたはアップロードのテスト中に測った応答時間です。

2026年10月8日/IPA CyberLab 400G・Tokyo/地点B/6GHz
構成 時刻 下り
Mbps
上り
Mbps
アイドル
Ping・ms
下り負荷時
Ping・ms
上り負荷時
Ping・ms
2台目経由 22:28 679 357 17 150 27
2台目経由 22:32 754 408 18 172 26
2台目経由 22:34 526 414 17 237 29
親機のみ 22:39 475 225 16 181 185
親機のみ 22:41 352 167 16 182 281
親機のみ 22:43 332 130 15 182 293

2台目経由の下りは526〜754Mbps、上りは357〜414Mbpsでした。親機のみでは下り332〜475Mbps、上り130〜225Mbps。今回の6回では2台目経由の速度が高かった一方、2台目経由でも下りに200Mbps以上の幅があり、一定の速度が続くとまでは言えません。

2026年10月8日22時28分、Deco BE65 Proの2台目経由で下り679Mbps、上り357Mbps、Ping17msを記録したSpeedtest画面。
2台目経由の1回目:下り679Mbps・上り357Mbps。上りの3回中央値408Mbpsとは別の値です。
2026年10月8日22時41分、Deco BE65 Pro親機のみで下り352Mbps、上り167Mbps、Ping16msを記録したSpeedtest画面。
親機のみの2回目:下り352Mbps・上り167Mbps。この回は下り・上りともに3回中央値と一致しました。

2台目経由では上り負荷時Pingの中央値が27ms、親機のみでは281msでした。ただし、負荷時Pingは通信を強く使った状態での値です。アイドルPingが近いことと、負荷時の応答時間が大きく変わることは両立します。この数値だけで通常時のゲームや通話の品質までは評価していません。

6回分の元画像とテストIDを確認する

場所と帯域を変えた参考測定

1階・壁2枚の地点では、設置位置も検討したい

10月4日は、同じ1階で親機から約15m離れ、壁を2枚挟んだ旧地点Bでも測定しました。2台目を使う場合、その設置位置から旧地点Bまでは約9m、壁1枚でした。これは、主比較に使った2階の地点Bとは異なる条件です。

1階の旧地点Bの参考記録を見る
10月4日の旧地点B・6GHzの参考結果(各1回)
構成・時刻 下り 上り サーバー確認
親機直結・22:41 321Mbps 95.2Mbps GSL Networks/Tokyo
2台目経由・23:01 106Mbps 24.0Mbps GSL Networks/Tokyo
2台目経由の再測定・23:13 319Mbps 88.7Mbps 詳細結果画像では表示なし

この地点では親機直結が321/95.2Mbps、2台目経由の再測定が319/88.7Mbpsで、速度は近い結果でした。各1回の参考測定で、再測定のサーバー表示も確認できないため、厳密な比較には使っていません。台数に加えて、実際に使う場所との位置関係を見ながら設置を検討したいところです。

その一方、2台目の近く約2mでは715/403Mbpsを記録しました(23:09、GSL Networks/Tokyo)。2台目経由でも高い速度が出る場面はありましたが、その結果を離れた地点の性能にそのまま当てはめることはできません。

5GHz・6GHzの参考測定も、日付と条件を分けて集計

10月5日に2階の地点Bで行ったGSL Networks/Tokyoの測定は、以下の結果でした。最初の測定群は、あとから接続帯域を確認し、5GHzとして記録を修正しています。

10月5日の2階・地点Bの参考値(GSL Networks/Tokyo)
構成 帯域・回数 下り中央値 上り中央値
2台目経由・8:52〜8:55 5GHz・2回 371.5Mbps 463Mbps
親機のみ・9:23〜9:25 5GHz・3回 266Mbps 259Mbps
親機のみ・9:40〜9:42 6GHz・3回 455Mbps 327Mbps

8:46の514/477Mbpsの結果は、都市欄が「Tokyo」ではなく「GSL Networks」と表示されていたため、この表の集計から除きました。回数・時刻・帯域がそろっておらず、10月8日の主比較ともサーバーが違うので、これらを一括で平均することはしていません。

親機の近くでも、10月4日に同じGSL Networks/Tokyoで、5GHzが714/467Mbps、6GHzが752/539Mbpsでした。ただし各1回です。「6GHzは常に5GHzより速い」という結論には使えません。

初期の別Wi-Fiに接続していた測定と重複画像は、Decoの評価から除外しました。SPEEDCHECKで測った結果も、アプリやサーバー条件が異なるため、この記事のSpeedtest比較には混ぜていません。

2台目の効果を調べるなら、iPhoneの接続先を確認する

実際に比較していて注意が必要だったのが、2台目の近くにいることと、2台目に接続していることは同じではない点です。Decoを2台置いたあとも、端末がどちらにつながっているかをアプリで確認しました。

今回の親機の表示名は「リビング」、2台目は「Deco_4E1C」。iPhoneの詳細画面や「接続先の指定」で、現在のDecoと接続タイプを確認しました。主比較では、実験する接続先と6GHzを指定しています。

  1. Decoアプリで、接続中のクライアント一覧から対象のiPhoneを開く。
  2. 現在の接続先と帯域を確認し、「接続先の指定」から比較したいDecoとWi-Fiバンドを選ぶ。
  3. 実際の接続表示が目的のDeco・帯域になったことを確認してから測定する。

接続先の指定機能は、機種やファームウェアによって利用可否が異なります。機能の説明はTP-Link公式FAQ「Decoの信号元を変更するには」で確認できます。

同じDecoメッシュ内に2台目を追加する場合、ユニットごとに別のWi-Fi名を作る必要はありません。今回も共通のネットワークを使っています。なお、接続先を指定したこの実験は、自動で最適なDecoへ切り替わるローミングの評価とは異なります。

補足検証:有線PCで応答を長時間記録

iPhoneの速度比較に加え、2026年10月9日は1階にあるWindows PCを有線接続し、家庭内と外部への応答を記録しました。PCはdynabook B55/Mで、有線LANはIntel I219-V。Decoの5Gbps対応ポートにつなぎましたが、PC側の実際のリンク速度は1Gbpsです。

記録区間は2026年10月09日 11:33〜23:58(最初と最後のプローブの間隔は約12時間25分)。2秒ごとに家庭内ゲートウェイと1.1.1.1へ、小さなICMP要求を並列送信しました。通信元IPv4を有線LANに指定し、経路とアダプターの状態も記録しています。

有線PCでの応答記録。応答時間は成功したプローブの集計
宛先 送信回数 応答回数 応答なし 中央値・ms 95パーセンタイル・ms
家庭内ゲートウェイ 22,260 22,259 1 1未満 1
外部宛先(1.1.1.1) 22,260 22,247 13 10 11

Windowsの計測値は整数ミリ秒で、0msの結果は「1ms未満」と表示しました。95パーセンタイルは、成功した応答の95%がその値以下だったことを示します。「応答なし」はICMP要求のタイムアウトなどを含み、物理的な切断や製品の不具合を示す回数ではありません。

記録上の6秒超のサンプリング間隔は0区間、通常と異なる経路のプローブは0件でした。家庭内の他の通信は制御していないため、無負荷という表現は使っていません。外部への応答には、回線・経路・宛先の処理も含まれます。

アダプター情報の取得失敗を1回記録しました。情報を取得できなかった期間のリンク状態は未確認として扱い、この取得エラー自体を通信断とは判定していません。

同じ記録区間について、Windowsの有線LANドライバーがSystemログに残した接続状態も確認しました。このPCの「リンク切断」の記録は0件、「リンク確立」の記録は0件です。これはドライバーの記録を確認した件数で、すべての短い中断を検出できるという意味ではありません。

測定中には、1時間ごとに20MBのHTTPS送信を3回ずつ行う短い負荷も計画しました。記録した送信要求は39回、そのうち予定したデータ量の送信と応答を完了できたのは39回です。これは1接続ずつの補助的なHTTPテストで、iPhoneのSpeedtestとは測定方法が異なります。インターネットの最大速度やDecoの5Gbps性能を示す結果としては使っていません。

HTTPS送信要求の開始から終了までに記録した応答も、区間を分けて集計しました。家庭内ゲートウェイは46回中46回、外部宛先は46回中46回の応答がありました。成功した応答の中央値/95パーセンタイルは、家庭内が1ms未満/1ms、外部が10ms/12msです。短い送信要求の区間での観測で、回線を常に最大まで使用した状態を測ったものではありません。

この補足検証で観測したのは、今回の有線PCから各宛先までの応答です。Wi-Fi 7やMLOの動作、2台目の無線バックホール、移動中の自動ローミングの安定性をこの結果で評価したものではありません。

Deco BE65 Proの2パックが候補になる人

今回の結果から、Deco BE65 Proの2パックは、親機から離れた部屋や別の階で速度が落ち、2台目の置き場所を確保できる人の候補になると考えます。2階の地点Bでは、無線でつないだ2台目を経由しても、親機のみより高い速度を記録しました。

反対に、親機の近くで使う端末が中心なら、今回の測定だけで2台目が必要だとは判断できません。親機の近くでも700Mbps台を記録しています。また、1階の旧地点Bでは改善を確認できなかったため、購入時は台数だけでなく、親機・2台目・利用場所の位置関係も考えたいところです。

実測から考える選び方
利用状況 今回の結果からの判断
離れた2階の部屋で使いたい 2台目の追加を検討する理由がある。今回の地点Bでは中央値が上がった
親機の近くで使うことが多い まず1台の実測で必要性を判断したい
2台にすれば必ず速くなることを期待 設置条件による。旧地点Bでは効果を確認できなかった
iPhoneで320MHz接続を試したい 今回のiPhone 17 Proは最大160MHzなので、その用途では評価できない
5Gbpsポートや有線バックホールを重視 対応は公式仕様で確認できるが、今回の測定では性能を検証していない

価格、消費電力、Wi-Fiの長期間の接続安定性、HomeShieldの機能、多数の端末を同時につないだ場合は今回の評価対象に含めていません。費用対効果を数値で比較したレビューでもないため、通信速度の改善例として判断してください。

Deco BE65 ProとiPhone 17 Proのよくある疑問

Deco BE65 Proは1台と2台でどれくらい違う?

今回の2階・親機から約20mの地点では、6GHz接続の3回中央値が、親機のみ352/167Mbps、2台目経由679/408Mbpsでした。下り約1.9倍、上り約2.4倍の差ですが、1階の別地点では改善を確認できませんでした。

iPhone 17 ProでDeco BE65 Proの320MHz接続は使える?

Appleの公開仕様ではiPhone 17 Proの最大チャンネル幅は160MHzです。Deco側の320MHz対応と、端末が使えるチャンネル幅は別に確認する必要があります。出典:Apple公式Wi-Fi仕様。

Decoアプリに6GHzと出たら、MLOも動いている?

6GHzという表示だけでは、MLOが動作しているとは確認できません。今回確認したのは接続先と帯域で、複数帯域を同時利用していたかは未検証です。

2台目のWi-Fi名は親機と同じでよい?

同じDecoメッシュに2台目として追加するなら、共通のWi-Fiネットワークを使います。今回の検証でも、Wi-Fi名をユニットごとに分けず、Decoアプリで端末の接続先を確認しました。出典:TP-Link公式のメッシュ・SSID説明。

検証範囲とデータの扱い

この記事のiPhoneの速度データは、ガジェ侍編集部が自宅でiPhone 17 Proを操作して行った測定と、その結果のスクリーンショットに基づきます。主比較は2026年10月8日の同一サーバー・同一地点・6GHz接続の各3回です。予備測定は日付・地点・条件を分けて掲載しています。

数値の転記と集計、本文の整理にはAI支援を使用しました。メーカーの公称仕様、実測で確認できた事実、結果からの考察を分け、確認できない動作や原因を断定しない形で記載しています。

建物の構造や壁・床の材質、契約速度、iOSのバージョン、最終測定時の全ユニットのファームウェアは未確認です。有線バックホール、LAN内の最大転送速度、自動ローミング、複数端末の同時負荷、ゲーム・ビデオ会議の体感品質は検証していません。

Deco BE65 Proの2パックで確認できたのは、今回の設置と回線環境において、離れた2階の地点で速度が改善したことです。自宅で検討するときも、利用する場所で接続先を確認し、同じ測定条件で比較することが判断材料になります。

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