「長年連れ添った相棒の記録が消えてしまう……」そんな焦りを感じているランナーも多いのではないでしょうか。Epson View(エプソンビュー)のサービス終了のアナウンスを受け、私もこれまで積み上げてきた数千キロの走行データを見て、何としても守り抜かねばと執念で移行作業を終えました。
エプソンのGPSウォッチは、その精度の高さから根強いファンが多い名機です。しかし、クラウドサービスが閉鎖されるとなれば、データは自分で救出するしかありません。今回は、実際に私が一括移行で躓いたポイントや、スムーズにStravaへ同期させるコツを、体験談ベースで詳しく解説します。
サービス終了で何が起きる?放置するリスク
サービスが完全に停止すると、スマホのアプリを開いても真っ白、ブラウザからログインしてもエラーという状態になります。つまり、あなたがこれまで雨の日も風の日も走り抜いた「努力の証」が、文字通りゼロになってしまうのです。
特に、新しいGarminやApple Watchへの買い替えを検討しているなら、今この瞬間にバックアップを取っておくことを強くおすすめします。
【実録】移行作業で直面した「1,000件の壁」と注意点
ネット上のマニュアルを読んでいるだけでは気づかない、実際に作業したからこそ分かった落とし穴がいくつかありました。
1. 一括エクスポートには上限がある
Epson ViewのWebサイトにはデータを一括で書き出す機能がありますが、実は一度に選択できるのは1,000件までという制約があります。5年以上使い込んでいるベテランランナーの場合、全データが2,000件を超えていることも珍しくありません。私は最初これに気づかず、「全部選択したはずなのに、古いデータが抜けている!」とパニックになりました。
2. PC(ブラウザ版)での作業が必須
iPhoneやAndroidスマホのアプリ画面からでは、大量のデータを一括で操作するのは現実的ではありません。接続の安定性も含め、必ずノートパソコンを開いてWeb版のEpson Viewから作業を行いましょう。
3. 高度データの微妙なズレ
これは移行先の仕様にもよりますが、Stravaへインポートした際、獲得標高がわずかに増減することがあります。これはGPSの生データを各プラットフォームがどう解析するかの差なので、ある程度は「誤差」として割り切る心構えが必要です。
失敗しない!Stravaへのデータ移行ステップ
最も推奨されるのは、世界中のランナーが利用するStravaとの直接連携です。
手順1:Stravaアカウントの作成
まずはStravaのアカウントを用意します。無料版で十分です。
手順2:Epson View側で外部連携設定
PC版Epson Viewにログインし、「設定」→「外部サービス連携」へと進みます。ここでStravaを選択し、認証を許可します。
手順3:過去データの同期
連携設定が完了すると、それ以降の走行データは自動で飛びますが、「過去のデータ」は手動で流し込む必要があります。 「データ一覧」から移行したいワークアウトにチェックを入れ(前述の通り1,000件ずつ!)、アップロードを実行します。この時、ブラウザのタブを閉じずにじっと待つのが成功の秘訣です。
移行先はどこがベスト?
移行先として検討すべきは、以下の3つに集約されます。
- Strava: 互換性が最強です。迷ったらここを選んでおけば間違いありません。
- Garmin Connect: 将来的にガーミンの時計に買い換えるなら、GPXファイルを書き出してここにインポートするのが一番スマートです。
- ローカル保存(外付けSSDなど): どのアプリも信じられないという方は、全データを「.fit」形式でダウンロードし、物理的に保管しておきましょう。
さいごに:思い出は消える前に守る
移行作業は正直、少し面倒です。しかし、数年後に「あの時のハーフマラソンの記録、どうだったっけ?」と思った時にデータがない喪失感は、作業の比ではありません。
特にEpson リスタブルGPSシリーズを愛用してきた方にとって、このデータは単なる数字ではなく、自分自身の成長記録のはず。サービスが完全にクローズしてログインできなくなる前に、まずは1,000件ずつの救出作戦を開始しましょう。
作業中に不明な点があれば、まずはブラウザのキャッシュをクリアして、安定したWi-Fi環境で再試行してみてくださいね。応援しています!


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