新千歳空港に降り立ち、レンタカーで美々(びび)の工業団地へと車を走らせると、緑豊かな北海道の風景の中に整然と佇む「セイコーエプソン千歳事業所」が見えてきます。一見すると静かなこの拠点は、実は世界中のプロジェクターの「心臓部」を一手に担い、さらには日本の半導体復活の鍵を握る[amazon_link product=”Rapidus”]との連携で、今もっとも熱い視線を浴びている場所なのです。
世界で2社しか作れない「光の核心」に触れる
千歳事業所のメインミッションは、高温ポリシリコンTFT液晶パネル(HTPS)の製造です。これはプロジェクターの映像を映し出すための超精密なパネル。実はこのデバイスを量産できる企業は、世界でエプソンを含めてわずか2社しかありません。
クリーンルームの入り口に立つと、外ののどかな風景とは対照的な、ピンと張り詰めた「ものづくり」の空気感に圧倒されます。エンジニアたちは、目に見えないほど微細な回路と向き合い、[amazon_link product=”エプソン プロジェクター”]が映し出す鮮やかな色彩の「源」を紡ぎ出しています。ここで働く人々にとって、自分が手がけた指先ほどの小さなパネルが、世界中の映画館やスタジアム、そして家庭の[amazon_link product=”ホームシアター”]で数千倍の大きさに投影され、人々に感動を与えているという事実は、何物にも代えがたい誇りとなっています。
千歳の「冷気」がハイテクを支える驚き
なぜ、長野に本社を置くエプソンがここ千歳に拠点を構えたのか。その答えは、北海道ならではの「厳しい寒さ」という天然資源にあります。
半導体製造には膨大な熱が発生しますが、千歳事業所では冬場の外気を取り入れて冷却に利用する「フリークーリングシステム」を導入しています。実際に現場を訪れると感じるのが、自然環境を敵とするのではなく、見事にテクノロジーと調和させている知恵です。蛇口から出る冷たい水、冬の凍てつく空気。それらすべてが、[amazon_link product=”精密機器”]の品質を守り、環境負荷を減らすためのエネルギーに変わる。この「グリーン工場」としての実体験は、現代の製造業が進むべき理想の形を肌で感じさせてくれます。
[amazon_link product=”Rapidus”]との連携が生む、未知のワクワク感
今、千歳事業所の周辺ではかつてない変化の波が起きています。次世代半導体の国産化を目指す[amazon_link product=”Rapidus”]の工場建設がすぐ近くで進んでおり、2024年からはエプソンの千歳事業所内に、次世代半導体の「後工程」に関する研究開発機能が設置されることになりました。
地元のランチタイムの会話でも「これから千歳が日本のシリコンバレーになる」という期待の声が聞こえてきます。長年培ってきたエプソンの超微細加工技術と、最先端の半導体プロジェクトが同じ屋根の下で混ざり合う。このダイナミズムは、単なる地方工場としての役割を超え、日本の産業史が塗り替えられる瞬間に立ち会っているという、ゾクゾクするような高揚感を現場にもたらしています。
北海道で「世界」と戦うという選択
千歳事業所で働く魅力は、仕事の内容だけではありません。約200名という、大規模すぎない組織だからこそ、一人ひとりの顔が見えるチームワークがあります。若手エンジニアであっても「この工程は自分が守っている」という強い手応えを得やすい環境です。
仕事が終われば、車を少し走らせるだけで豊かな自然や絶品のご当地グルメにアクセスできる生活。オンの時間は[amazon_link product=”ノートパソコン”]を駆使して世界最先端の技術課題に挑み、オフの時間は北海道の広大な空の下でリフレッシュする。そんなメリハリのある暮らしを実現している社員の表情は、非常に活き活きとしています。
セイコーエプソン千歳事業所は、今や単なる生産拠点ではありません。北海道の豊かな資源と、エプソンの職人魂、そして次世代半導体への挑戦が三位一体となった「未来を創出する場所」です。この地から生まれる小さなパネルが、明日もまた世界のどこかで、誰かの日常を明るく照らし出しています。


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