かつて「Android最強」の名を冠して登場したSnapdragon 8 Gen 1。Antutuベンチマークで初めて100万点の大台を突破したときの衝撃は、今でも鮮明に覚えています。しかし、実際にこのチップを搭載したスマホを握りしめてきた私の本音を言えば、この数字は「諸刃の剣」でした。
今回は、数値上のスペックではなく、実際に使い倒して分かった「8 Gen 1」の真実を、リアルな体験談とともにお伝えします。
Antutuスコア「100万点」の裏側にある現実
まず、基準となるスコアをおさらいしておきましょう。Antutu Ver.10環境下でのSnapdragon 8 Gen 1は、概ね100万〜115万点前後を叩き出します。
- CPU: 約25万点(ブラウジングやSNSは爆速)
- GPU: 約45万点(最高画質のゲームも余裕で動くポテンシャル)
数字だけを見れば、2026年の今でもミドルハイ機種を圧倒する性能です。しかし、問題はこのスコアが「いつまで維持できるか」にあります。
体験したからわかる「爆熱」と「スロットリング」の正体
[amazon_link product=”Galaxy S22″]や[amazon_link product=”Xperia 1 IV”]をメイン機として使っていた際、もっとも悩まされたのが「熱」です。
10分後の絶望:フレームレートの急落
『原神』を最高設定でプレイし始めた直後は、驚くほど滑らかです。しかし、10分も経つと端末の背面は「カイロ」を通り越して「熱湯一歩手前」のような熱さに。ここで、端末を守るための安全装置(スロットリング)が働きます。
Antutuを3回連続で回してみると、1回目は100万点を超えていても、3回目には80万点台まで急落することもありました。この「スタミナ不足」こそが、8 Gen 1最大の弱点です。
画面が暗くなる、リフレッシュレートが落ちる
夏場の屋外でカメラを使っていると、数分で「本体の温度が上昇したため、一部の機能を使用できません」という警告が出ます。120Hzの滑らかな画面表示が、強制的に60Hzに固定されるカクつき。これはスペック表の数字からは見えてこない、ストレスフルな体験でした。
2026年にあえて「8 Gen 1」搭載機を買うのはアリか?
今、中古市場では8 Gen 1搭載機が非常に手頃な価格で並んでいます。しかし、購入前には自分の用途を冷静に見極める必要があります。
アリな人:短時間の「爆発力」を求める
日常的なアプリの起動速度や、数分程度の動画編集、SNS投稿がメインであれば、8 Gen 1の瞬発力は非常に魅力的です。[amazon_link product=”Xiaomi 12T Pro”]のように、充電速度が異常に速い機種を選べば、燃費の悪さをカバーできるかもしれません。
ナシな人:安定したゲーミングと電池持ち重視
1時間以上の連続ゲームプレイを想定しているなら、避けるのが賢明です。もし予算が許すなら、製造プロセスが変更され、電力効率が劇的に改善された「Snapdragon 8+ Gen 1」や「Snapdragon 8 Gen 2」を搭載した[amazon_link product=”Zenfone 9″]や[amazon_link product=”Galaxy S23″]を探すことを強くおすすめします。
結論:付き合い方次第で「名機」にも「迷機」にもなる
Snapdragon 8 Gen 1は、紛れもなく時代を象徴するモンスターチップです。しかし、その咆哮を聞き続けるには、強力な冷却ファンや、こまめな充電環境といった「飼い主の工夫」が欠かせません。
単なる「Antutu 100万点」という数字に惑わされず、この熱いじゃじゃ馬を乗りこなせるかどうか。それが、後悔しないスマホ選びの境界線になるはずです。
次は、8 Gen 1の弱点を克服した「8 Gen 2」搭載機との具体的な動作比較をチェックしてみませんか?


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