三重県の名醸蔵・木屋正酒造が醸す「而今」。そのラインナップの中でも、日本最高峰の酒米産地である兵庫県特A地区の「吉川(よかわ)」産山田錦を用いた一本は、日本酒ファンにとって垂涎の的です。今回は、運良く手に入れた[amazon_link product=”而今 吉川山田錦”]を実際に口にした際の感動と、双璧をなす「東条産」との細かなニュアンスの違い、そしてこの酒のポテンシャルを最大限に引き出す楽しみ方を詳しくお伝えします。
粘土質土壌が育む、圧倒的な「大地のエネルギー」
兵庫県三木市吉川町。ここは古くから「田ごとの日和」と称されるほど、日当たりと水はけに恵まれた酒米の聖地です。特に吉川地区の土壌は強い粘土質。ここで育つ山田錦は、芯が強く、エネルギーに満ちた味わいになると言われています。
[amazon_link product=”而今 純米吟醸 吉川山田錦”]のグラスを回すと、まず驚かされるのはその香りの「密度」です。一般的な純米吟醸にあるような軽快なフルーティーさとは一線を画し、完熟した白桃や、どこか高貴なメロンを思わせる濃密なアロマが立ち上がります。
【体験レポ】実際に飲んでわかった「吉川山田錦」の真価
いざ口に含むと、まず[amazon_link product=”而今”]特有のチリリとした微弱なガス感が舌先を刺激します。しかし、その直後にやってくる情報の濁流に圧倒されました。
- 味わいの骨格: 非常にマッチョで、骨太。粘土質土壌由来と思われる、硬質なミネラル感がしっかりと土台を支えています。
- 中盤の膨らみ: 米の旨味がジュワッと溢れ出し、まるで果汁を噛みしめているような感覚。甘味、酸味、そしてわずかな苦味が複雑に絡み合います。
- 余韻のドラマ: スッと消えるのではなく、心地よいビターなニュアンスを伴いながら、長く、深く尾を引きます。
正直な感想を言えば、「綺麗で飲みやすい」という次元を超え、一杯で完結するような「重厚な物語」を読んでいるような感覚に陥りました。
徹底比較!「吉川山田錦」と「東条山田錦」は何が違う?
而今には同じ精米歩合で「東条山田錦」という対照的なモデルが存在します。この2つの違いを、あえて擬人化するならこうです。
| 産地 | 味わいの傾向 | イメージ |
| 吉川 (Yokawa) | パワフル、重厚、ミネラル | 筋肉質で情熱的な表現者 |
| 東条 (Tojo) | エレガント、繊細、上品 | 洗練された気品漂う貴族 |
東条産が「静」の美しさ、透明感を追求しているのに対し、この[amazon_link product=”而今 吉川山田錦”]は「動」のエネルギー、生命力を感じさせます。どちらが上かではなく、その日の気分や料理で選び分けるのが愛好家の醍醐味と言えるでしょう。
最高の瞬間を作るための「飲み方」と「ペアリング」
この贅沢な一本を、冷蔵庫から出してすぐ飲み干してしまうのはあまりにも勿体ない話です。私の体験から導き出した、最高の楽しみ方をご提案します。
- 温度の変化を愛でる最初は10度前後の花冷えで、フレッシュな酸とガス感を楽しんでください。その後、室温に馴染ませて15度付近まで上げると、隠れていた米の甘みが爆発的に開き始めます。
- グラスは「ワイングラス」一択香りのボリュームが凄まじいため、お猪口ではなく[amazon_link product=”リーデル 純米グラス”]や、大ぶりの白ワイングラスを推奨します。空気と触れ合わせることで、香りの層がより鮮明になります。
- 料理とのマリアージュお酒自体の主張が強いため、繊細すぎる薄味の料理よりも、少し脂の乗ったお造りや、[amazon_link product=”岩塩”]をパラリと振った和牛のローストなどが驚くほど合います。
結びに:一期一会の出会いを楽しんで
[amazon_link product=”而今 吉川山田錦”]は、毎年秋口にリリースされますが、その希少性から特約店の店頭に並ぶことは稀です。もし飲食店で見かけたり、抽選で手に入れる機会に恵まれたなら、それは幸運以外の何物でもありません。
単なる「流行りの酒」ではない、土地の力が宿った本物の日本酒の凄みを、ぜひその舌で確かめてみてください。
次のステップとして、今の季節にぴったりのペアリング食材や、他のおすすめ銘柄についても調べてみませんか?


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