「カシャッ」という、乾いた、けれど重厚な金属音。指先に伝わる心地よい振動。最近のミラーレス一眼が忘れてしまった「機械を操る手応え」を、2008年生まれの[amazon_link product=”Nikon D90″]は今でも鮮烈に思い出させてくれます。
スマホのカメラが1億画素を超え、AIが勝手に写真を美しく補正してくれる令和の時代。あえて15年以上前のデジタル一眼レフを手にするのは、単なる懐古趣味ではありません。そこには、最新機種では決して味わえない「不自由という名の贅沢」があるからです。
1230万画素が教えてくれる「光の濃淡」
今の基準で見れば、[amazon_link product=”Nikon D90″]の1230万画素というスペックは控えめに見えるかもしれません。しかし、実際にRAW現像をしてみると、その発色の豊かさに驚かされます。特に青空のヌケ感や、夕暮れ時の赤の粘りは、どこかフィルム写真のような「こってり」とした情緒を感じさせます。
あるユーザーは、「最新のカメラは綺麗に写りすぎて、時々つまらなくなる。でもD90で撮ると、光と影の境界線がドラマチックに見えるんだ」と語ります。高感度には決して強くありません。ISO800を超えればノイズが乗り始めますが、そのノイズすらもザラついた粒子感として愛せる、そんな懐の深さがこのセンサーには宿っています。
「道具」として完成された操作系
[amazon_link product=”Nikon D90″]を手に持つと、指が自然と適切な位置に収まることに気づくはずです。中級機ならではの「肩液晶(上面液晶)」は、ファインダーから目を離さずとも設定を確認でき、サブコマンドダイヤルによる素早い露出変更は、撮り手の直感を妨げません。
「今の軽いプラスチックボディとは違う、しっかりとした剛性感がある。でも重すぎない。散歩に連れ出すのにちょうどいいんだ」という体験談が多いのも頷けます。上位機種[amazon_link product=”Nikon D300″]譲りのこのボディは、まさにニコンの黄金期を支えた設計思想の結晶です。
合わせるなら、やはりこのレンズ
[amazon_link product=”Nikon D90″]のポテンシャルを引き出すなら、定番の[amazon_link product=”AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G”]は外せません。この組み合わせは驚くほど軽量で、開放f/1.8が生み出す柔らかなボケ味は、日常の何気ない風景を特別なものに変えてくれます。
また、ボディ内にフォーカスモーターを内蔵しているため、古い「Dタイプ」のAFレンズが使えるのも大きなメリットです。中古市場で安価に転がっている往年の名玉を、AFを効かせながら楽しめるのは、エントリー機にはない[amazon_link product=”Nikon D90″]ならではの特権と言えるでしょう。
不便を楽しむ、という大人の遊び
もちろん、背面液晶の解像度は低く、ピントが合っているかどうかの確認さえ一苦労することもあります。動画機能も「世界初」とはいえ、今のスマホに完敗する性能です。
しかし、その不便さこそが、私たちを「写真の原点」へ連れ戻してくれます。一枚一枚、露出を読み、ピントを追い込み、シャッターを切る。帰宅してPCの大きな画面で写真を開く瞬間のワクワク感は、撮影した瞬間に結果が100点満点で見えてしまう現代のカメラでは味わえないものです。
[amazon_link product=”Nikon D90″]は、単なる古いカメラではありません。それは、便利さに慣れきった私たちに「写真を撮る喜び」を再定義してくれる、最高に贅沢な遊び道具なのです。中古市場で見かけたら、ぜひそのシャッターを切ってみてください。きっと、忘れていた何かが指先から伝わってくるはずです。


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