まず結論から。ブランドは「何に強いか」で選ぶのが早い。在宅ワーク中心で、ノートPCとつなぎっぱなしにしたいなら、ケーブル周りを賢くまとめてくれる系が合う。ゲームで勝ちたいなら、残像や暗部視認性に振り切った系が刺さる。写真やデザインなら、色の信用が軸になる。用途が決まれば、候補ブランドは自然に絞れていく。
在宅ワークでよくある悩みは、机がケーブルで荒れること。充電器、HDMI、USBハブ、さらにWebカメラやマイク…気づくと配線で心が削られる。そういう人に刺さりやすいのが、USB-C一本で映像も給電もUSBもまとめる発想を強く持つDellのUltraSharpだ。たとえば「Dell UltraSharp U2723QE」みたいなUSB-Cハブ系は、ノートPC派の“机のストレス”をかなり減らせる。小さめで取り回し重視なら「Dell UltraSharp U2424HE」という選択も現実的。体感として効くのは、朝の作業開始が速くなること。ケーブルを刺し替える時間が消えると、地味に生活が整う。
ゲーム用途は分かりやすい。FPSや対戦ゲームなら「滑らかさ」と「見える」が正義になる。ここで王道に入りやすいのがLGのUltraGearラインで、「LG UltraGear 27GP950-B」や「LG UltraGear 27GR93U-B」のように、スペックの方向性がはっきりしているモデルが探しやすい。実際、ゲーム用モニターは買った直後に「設定が派手すぎて目が疲れる」も起こるけど、そこは初期設定の明るさを落として、色温度を整えるだけで印象が変わる。モニターは“買って終わり”じゃなくて、“買ってから馴染ませる道具”だ。
同じゲームでも、さらに競技寄りに寄せたいならBenQが候補に上がる。ZOWIEは対戦用途の文脈が濃く、「BenQ ZOWIE XL2566K」みたいなモデル名で探す人も多い。ゲームで疲れる原因って、実はフレームの滑らかさだけじゃなく、暗い場所が見えないストレスだったり、残像のモヤっと感だったりする。そこにちゃんと向き合っているブランドは強い。
一方で、「ゲームもするけど、動画も観るし、仕事にも使う」という人は、ゲーミング特化の尖りすぎが逆に合わないことがある。白が眩しい、色が派手、目が疲れる。そんな時はBenQのMOBIUZのように“エンタメ寄りの気持ちよさ”を狙った路線がしっくりくる場合がある。「BenQ MOBIUZ EX2710U」や「BenQ MOBIUZ EX271U」を候補に入れておくと、ゲーム専用機っぽさを避けたい人には話が早い。映像作品を観る夜に、画面がうるさくないのは正義だ。
写真編集やデザインは、ブランドの差がいちばん「後から効いてくる」分野だ。最初は「まあ綺麗」に見える。でも納品や印刷、SNS投稿で色がズレると、急に自信がなくなる。ここでEIZOはやっぱり強い。色管理の話を抜きにしても、色の“信用度”を買う感覚が分かりやすい。「EIZO ColorEdge CS2740」は入門として名前が挙がりやすいし、よりガチに寄せるなら「EIZO ColorEdge CG2700X」のようなプロ寄りモデルに行く道もある。趣味でも「赤とグレーが信用できる」だけで作業の迷いが減り、結果として時間が浮く。これ、体感だとかなり大きい。
同じくクリエイター路線で選びやすいのがBenQのPD/SW系だ。仕事で使うなら「BenQ PD2705U」が候補に入りやすく、写真寄りの色の話に踏み込みたいなら「BenQ SW270C」のような名前も挙がる。EIZOほど突き抜けた安心感を求めない代わりに、現実的な価格帯で“ちゃんとした道具感”を取りにいける。
コスパで「初めてのゲーミングモニター」なら、iiyamaはよく候補に上がる。欲しい要素を詰めて価格を抑えたい時に強く、「iiyama G-MASTER GB2770QSU-B1」や「iiyama G-MASTER GB2770QSU-B6」のように型番で探す買い方がしやすい。ここでの体験談あるあるは、「初めて144Hz以上を触った瞬間に戻れなくなる」やつ。とくにWindowsのスクロールが軽くなるだけで、日常が変わる。
穴場っぽさで言うとPhilipsのEvniaも候補になる。ゲーミング文脈で探しているなら「PHILIPS Evnia 27M2N3200L/11」みたいに、シリーズ名から入ると見つけやすい。派手なブランド競争から一歩外れて、条件で選びたい人向けだ。
そしてASUS。ゲーミング系のラインナップが厚く、選択肢が多いのが魅力でもあり罠でもある。尖った方向に寄せるなら「ASUS ROG Swift OLED PG27AQDM」のような名前が出てくるし、定番ラインでまとめたいなら「ASUS TUF Gaming VG27AQ」のようにバランス型を探す動きもある。ASUSを買って満足しやすい人は、「買ったあとに設定を詰めるのが苦じゃない人」。逆に、何もいじらずに完成形を求める人は、最初から用途特化のブランドを選んだほうが幸せになりやすい。
最後に、買ってから気づく後悔ポイントを先に潰しておく。第一に“明るすぎ問題”。店頭や初期設定は眩しくして映えるように作られていることが多い。家に置くと、ただの拷問になる。購入初日に輝度を落とすだけで評価が変わる。第二に“端子と切り替え問題”。ノートPC、ゲーム機、サブPCをつなぎたくなる人ほど、入力切り替えが面倒で地味にストレスが溜まる。ここはUSB-Cハブ系が効く。第三に“色の信用問題”。写真やデザインを少しでも触るなら、色の不満は必ず湧く。最初から色に強い路線を選ぶと、沼に落ちにくい。
モニターのブランドは、結局「自分の使い方に近い思想を持っているか」で決まる。仕事なら机の配線が整う方向へ、ゲームなら勝ちやすい方向へ、クリエイターなら色の不安を消す方向へ。そこが揃った瞬間、スペック比較が“作業”じゃなく“確認”になる。モニター選びが楽になるのは、そのタイミングだ。


コメント