モニター分配器は、映像の入力1つを2台や4台の画面へ「同じ映像で」同時に映すための機器。会議室でノートPCの画面をプロジェクターと手元モニターに同時表示したい、ゲーム機をTVとモニターに同時出ししたい、店頭デモで複数の画面に見せたい。こういう目的なら分配器がいちばん近い。
ただ、購入後につまずくポイントもだいたい決まってる。映らない、片方だけ暗転する、解像度が落ちる、4K/120Hzが通らない、配信サービスだけ真っ黒になる。ここを先に潰しておくと、選び方はグッと楽になる。
まず確認:あなたがやりたいのは“同時表示”か“拡張表示”か
分配器は基本的にミラー表示(同じ映像)になる。PCで左右に別のウィンドウを出して作業領域を広げたいなら、分配器ではなく別の手段が向いてる。記事内で混同されがちなので、ここは断定しておく。
拡張表示が目的なら、たとえばMini DisplayPortを分岐して複数画面を作るMSTハブのような製品が候補になる。分配器とはジャンルが違うけど、検索意図的には一緒に悩む人が多いので触れておくね。たとえば Cable Matters Mini DisplayPort MST ハブ みたいな方向。
用途別:どのクラスを選ぶとラクか
会議室・店頭デモ:まずは4K/60Hzの定番が安い
スライドや資料なら4K/60Hzクラスで困りにくい。ここは価格と安定性のバランスで決めやすい。私も会議室で「PC→プロジェクター+手元モニター」をやったとき、最初に安い小型タイプを買ってチラつきに当たり、結局“電源付き”に替えて落ち着いた。映像系は地味に電力が効く。
無難な入口としては UGREEN HDMI 分配器 1入力2出力 4K@60Hz(HDCP2.2) や、複数画面に配りたいなら UGREEN HDMI 分配器 1入力4出力 4K@60Hz あたりのクラスが現実的。
国産系で選びたいなら、型番検索で当たりを付けて サンワダイレクト HDMI分配器 400-VGA013(4K/60Hz) みたいに探すのもやり方。
ゲーム用途:4K/120Hzを狙うなら“HDMI2.1クラス”に寄せる
PS5や最新PCで4K/120Hzを通したいなら、分配器の選択肢が一気に絞られる。ここは「分配器だけ高性能でもダメ」で、ケーブル・モニター・TV側まで全部揃って初めて成立する。分配器は中継役なので、弱いところが一個でもあると、急に60Hzに落ちたりする。
候補としては avedio links HDMI2.1 分配器 1入力2出力 8K60Hz/4K120Hz(EDID・48Gbps) みたいな“それっぽい表記”の製品を軸に、レビューで実際に4K/120が出ているかを確認してからにしたい。
配信・録画・キャプチャ:HDCPまわりは最初から疑う
分配器を挟んだら、YouTubeは映るのに配信サービスだけ黒い、というパターンはある。原因はたいていHDCPやEDIDの相性で、機器同士の“交渉”がうまくいかない。回避したいなら、仕様にHDCP世代の記載があるもの、できれば新しめのものに寄せる。
たとえば UGREEN HDMI 分配器 1入力2出力 8K@60Hz(HDCP2.3・電源付) のようにHDCP世代が書かれている方向を見ておくと、少なくとも“何を疑うべきか”が明確になる。
失敗が減る3つのチェック(理由→補足)
1) 2画面のうち“低い方”に合わせて出力が落ちる
理由は、ソース機器が両方で確実に映る設定に寄せるから。片方がフルHDだと、4K側もフルHDになって「あれ?」となりやすい。補足として、EDID固定やコピーの機能があると改善するケースがある。
4K/60Hz帯で安定狙いなら EZCOO HDMI 分配器 1入力2出力 4K@60Hz(HDR/HDCP2.2) や、海外定番枠の OREI UltraHD 4K@60Hz HDMI スプリッター(EDID) あたりのカテゴリが見やすい。
2) “片方だけ映らない/点いたり消えたり”は電源とケーブルが多い
理由は、分配器が信号を整えて複製する都合で、思ったより電力と信号品質の影響を受けるから。補足として、USB給電やACアダプタ給電のモデルに寄せたり、ケーブルを短くしたりすると、拍子抜けするほど直ることがある。
3) 音声が欲しいなら“音声抽出”を最初から想定する
理由は、TVは音が出るのにモニター側はスピーカーがなくて詰む、があるから。補足として、分配だけでなく音声の取り回しも欲しいなら、音声抽出付きの製品を混ぜて検討するとハマりにくい。たとえば OREI 8K HDMI スプリッター(オーディオ抽出器付き) みたいな方向。
最後に:迷ったら“自分の落とし穴”から逆算する
会議室で使うだけなら、4K/60Hzで電源付き寄りにしておくと平和。ゲームで4K/120Hzなら、対応表記だけでなく実使用レビューまで見る。配信サービスや録画が絡むならHDCPとEDIDを最初から疑う。ここさえ押さえると、分配器選びは急にシンプルになる。


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