「防水モニターが欲しい」と思ったとき、最初に決めるべきは“どこで、どれくらい濡れるか”だ。ここが曖昧だと、買ったあとに「え、背面は弱いの?」「端子まわりから水が入った…」みたいな事故が起きる。
理由は単純で、防水は気合いではなく仕様で決まるから。カタログに並ぶ「防水」「防滴」という言葉より、IP等級(IPXを含む)の表記がいちばん信用できる。補足すると、IPは“水そのもの”だけじゃなく、粉じん側もセットで考える場面が多い。屋外や工場だと特にそう。
まずはIP等級を“ざっくり読める”ようにする
IPは2つの要素でできている。前が防じん、後ろが防水。たとえばIP65なら「粉じんに強い」+「水に強い」を同時に満たすタイプだ。逆にIPX5のようにXが入る表記は、防じん側を評価しない(または未記載)ケースとして扱う。
ここでのポイントは、数字が大きいほど万能、ではないこと。あなたの使い方に合うかどうかが全て。浴室なら飛沫や結露が主役だし、屋外なら雨と砂ぼこりが一緒に来る。
用途別に“必要な防水”を現実ラインで決める
浴室・洗面所で使う
浴室は水しぶきよりも、じわじわ来る湯気と結露が面倒だ。濡れていないのに画面が曇る、フレームの隙間がずっと湿る、こういうストレスが長期的に効いてくる。
だから浴室用途は「前面の耐水」と「乾きやすさ」の両方を見る。選択肢として分かりやすいのが浴室テレビ系で、たとえば【ツインバード 32V型浴室テレビ VB-BB321】みたいに“浴室利用前提”で作られているものは、迷子になりにくい。部屋の広さや視聴距離が短めなら【ツインバード 24V型浴室テレビ VB-BB241】、もっとコンパクトにしたいなら【ツインバード 16V型浴室テレビ VB-BB162】が候補になる。
一方で「浴室でも動画を持ち運びたい」派は、防水モニター付きのポータブルテレビ路線も強い。たとえば【パナソニック プライベート・ビエラ UN-15L11-K】のように、台所や寝室にも連れていける使い方がハマる人は多い。配線の自由度を重視するなら【パナソニック プライベート・ビエラ UN-15S11】、型落ち寄りで探すなら【パナソニック プライベート・ビエラ UN-15N10-K】みたいに検索して相場を見るのも手だ。
屋外・現場(工場、厨房、車載)で使う
屋外や現場は「水だけ」じゃ終わらない。粉じん、油、薬剤、振動、温度差が同時に来る。ここで普通の家庭用モニターを使うと、最初は動いても、端子の腐食や内部結露で静かに死ぬ。
この用途は“筐体全体”の防塵防水を明確にしている製品が安心で、組込みや業務向けのカテゴリが強い。たとえば前面IP65などを想定しやすい【ADTECHNO 組込み用モニター KE101A(前面IP65)】は、用途がハマれば話が早い。タッチや堅牢性も含めて探すなら【faytech 防塵防水モニター FT15TMIP65CAPHBOB】のように“防水前提”の設計が見える候補もある。
さらに、水洗いに近い運用や高圧寄りの清掃が絡むなら、IP69Kクラスを視野に入れる流れになる。ここまで来ると価格も世界観も変わるけれど、最初からその目的なら安物買いのループを避けやすい。検索用として【IP66/69K防水モニター 15.6インチ IP6669KQ156SUS】のような型番で探し、似た設計思想の製品を横断比較するといい。
買う前に潰したい“失敗例”チェック
断定すると、防水モニター選びは「本体」より「穴」を見るゲームだ。
理由は、穴=端子部・配線部・フタ・継ぎ目が水の入口になるから。補足として、同じIP表記でも“どの面が対象か”で体感が変わる。前面だけ強いパネルもあるし、全方位に強い筐体もある。
チェックの勘どころはこのあたり。
- 前面だけなのか、筐体全体なのか(「前面IP○○」と書かれていたら要注意)
- 端子はどう守られているか(防水キャップ、専用コネクタ、ケーブルグランドなど)
- 湿気対策の発想があるか(結露は浴室だけの問題じゃない)
- 清掃方法と合うか(拭き取り運用か、水を当てる運用か)
設置で差がつく小技(ここが地味に効く)
浴室でも屋外でも、ケーブルは“水が伝って落ちる道”になる。配線をピンと張ると、ケーブルをつたって端子へ一直線だ。そこで、ケーブルは少したるませて水が落ちるポイントを作る。これだけで不意の侵入が減る。
もうひとつ、換気。浴室で一番の敵は「濡れっぱなし」より「蒸れっぱなし」だ。使い終わったら換気を回す、扉を少し開ける。雑だけど効く。屋外なら逆に直射日光で筐体が熱くなりすぎると内部結露の条件が揃うことがあるので、日除けや設置位置も馬鹿にしないほうがいい。
よくある疑問に先回りで答える
「普通のPCモニターを防水スプレーでどうにかできる?」
やめたほうがいい。表面だけ守れても、端子・通気・内部の湿気が残る。そもそも樹脂やコーティングが画面に悪さをすることもある。
「IPX5とIP65、どっちが上?」
比較の方向が違う。IP65は防じんも含めた表記で、IPX5は防水側だけの表記。屋外ならIP65のように“粉じん込み”で考えるほうが事故りにくい。浴室専用機ならIPX系の説明が中心でも筋は通る。
「結局どれを選べばいい?」
浴室に固定するなら【ツインバード 32V型浴室テレビ VB-BB321】やサイズ違いの【ツインバード 24V型浴室テレビ VB-BB241】、省スペースなら【ツインバード 16V型浴室テレビ VB-BB162】のように用途が直球のものが強い。持ち運びもしたいなら【パナソニック プライベート・ビエラ UN-15L11-K】系で生活導線に寄せる。屋外や現場なら【ADTECHNO 組込み用モニター KE101A(前面IP65)】や【faytech 防塵防水モニター FT15TMIP65CAPHBOB】のように“最初からそのための設計”を選ぶほうが、結局安く済むことが多い。ガチ清掃まで含むなら【IP66/69K防水モニター 15.6インチ IP6669KQ156SUS】の検索から同クラスを当てていくのが早道だ。
防水モニターは、スペックだけ見ると似て見える。けれど、使う場所を決めて、IPの意味を押さえて、穴(端子と継ぎ目)を疑う。この順番で選ぶと、変な遠回りをしにくい。


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