モニターの「ワット数」が気になるとき、だいたい二つの不安が混ざっている。電気代がどれだけ増えるか。それと、仕様表にある“最大〇W”が怖い、の二つだ。結論から言うと、見るべき数字は「普段使いの消費電力」で、最大値は“最悪ケースの上限”として読むのが正解。
モニターのワット数=いつの数字?を先に分ける
同じ製品でも、消費電力は項目が分かれている。電源オンで画面を表示している「オンモード」、スリープ中の「スタンバイ」、主電源オフの「オフ」。さらに別枠で「最大消費電力」が載っていたりする。ここを混同すると、毎月の電気代が一気に高く見えてしまう。
例えば、普段の作業はオンモードの近いところに落ち着く。USBハブを使ったり、USB-CでノートPCへ給電したりすると上がりやすい。だから“自分の使い方でどれくらいか”を押さえるのが近道になる。
何Wが普通?ざっくり目安とズレる理由
モニターはサイズと解像度で傾向がある。24インチのフルHDなら「だいたいこの辺」というレンジに収まることが多いし、27インチ4Kは少し上がる。とはいえ、同じ27インチでも差が出る。明るさ設定、HDR、高リフレッシュレート、内蔵スピーカーの音量、そしてUSB機器の有無。要するに“モニター単体”か“ハブ兼給電基地”かで話が変わってくる。
省エネ寄りで選ぶなら、例えばEIZO FlexScan EV2400Rみたいに消費電力を抑える設計が売りのシリーズは、長時間つけっぱなしの在宅デスクと相性がいい。4Kで目の疲れも抑えたいならEIZO FlexScan EV2740Sのような路線も候補になる。
一方で、USB-Cでケーブル一本運用を狙うならDell S2725QCみたいな“便利機能てんこ盛り系”が視野に入る。そのぶん最大値が大きく見えることがあるけど、最大=常時そのW、ではない。ここで焦らない。
いちばん確実:実測して腹落ちさせる
仕様表は大事。ただ、体感に落ちるのは実測だ。コンセントに挟むタイプの計測器が一つあると早い。たとえばサンワサプライ TAP-TST8N ワットモニターやリーベックス ET30D 節電エコチェッカーのような定番どころは、差し込んで数値を見るだけで話が終わる。
実測のコツは3つ。
まず、明るさを固定してから測る。自動調光が動くと数W単位で揺れる。次に、USB機器の有無を揃える。モニターのUSBハブに刺していると、その分も足される。最後に、スリープ時も見る。待機電力が小さいモニターは“積み重ね”で効いてくる。
電気代は「W→kW」に直せば一発
計算はこれだけ。
(W ÷ 1000)× 使用時間(h)× 電気料金単価(円/kWh)
たとえば30Wで1日8時間使うと、0.03kW×8h=0.24kWh。ここに単価を掛ければ、1日の目安が出る。月に直すと「思ったより大したことないな」となることも多いし、逆に“つけっぱなし+高輝度”で効いてくるパターンも見えてくる。数字が出ると、節電の優先順位が急に現実的になる。
今日から効く節電は、設定をいじる順番が大事
節電は気合より順番。最初は明るさだ。10〜20%落とすだけで、見た目はほぼ変わらないのに消費電力だけスッと下がることがある。次に、スリープ移行を短くする。離席が多い人ほど効く。最後に、HDRや高Hzを“必要なときだけ”にする。常時オンは気持ちいいけど、電気代より目の疲れに跳ね返ってくるケースもある。
省エネ設計のモニターは、こういう調整が気持ちよく決まることが多い。だから、長時間作業が前提ならEIZO FlexScan EV2400Rのような方向性がハマりやすい。
買う前に見るべきは「最大」より「普段の使い方」
購入検討で迷ったら、まず“自分は何をしたいか”を決める。
映像も仕事も1台でいくならDell U2724Dみたいなバランス型が安心だし、ケーブル一本の快適さを優先するならDell S2725QCのようなUSB-C系が刺さる。
そして最後にワット数。オンモードの目安、スリープ時の小ささ、USB-C給電やハブ運用の有無。ここまで揃えると、「自分の使い方なら月いくら」がスッと出る。モニターのワット数は、怖がる数字じゃなくて、生活に落とし込むための数字だ。


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