DS720を導入したものの、いざ設定を進めようとすると「権限の割り当てはどこからやるんだっけ」「ネットワーク設定が見当たらない」「ストレージの状態はどう確認するの」と迷子になるケースは多い。とくに初めてのNAS、あるいは他メーカーからの乗り換えだと、管理画面の構造に慣れるまで時間がかかる。この記事では、DS720の設定でつまずいたときに、権限・ネットワーク・ストレージをどこから確認し、どんな順番で見ていけば失敗が少ないかを整理する。購入前の下調べにも使えるよう、互換性やバックアップ設計、買うべきか待つべきかの判断基準まで含めた。
DS720の設定で困った時、権限・ネットワーク・ストレージをどこから確認すると悩む背景
DS720に限らず、SynologyのNASは管理OS「DSM」上でほとんどの操作を行う。ブラウザからアクセスできるため一見シンプルだが、機能が多いぶん「どこに何があるかわからない」という声はよく聞く。特に権限・ネットワーク・ストレージの3つは、NASの根幹をなす設定でありながら、それぞれが別のメニューに分散しているため、初回セットアップ時やトラブル時に混乱しやすい。
実際、DS720の設定に関する相談を調べてみると、「共有フォルダを作ったのにアクセスできない」「IPアドレスがわからなくなった」「ディスクの増設後に認識しない」といった悩みが繰り返し出てくる。これらはすべて、確認する場所と順番さえ押さえれば解決できる類のものだ。
購入前・使用中に確認すべき前提
DS720をすでに使っている人も、これから買う人も、まずは「公式が示している仕様や制限」を把握しておくことが遠回りのようで近道になる。互換性リストやサポートページを確認せずに買い物を進めると、あとから「非対応だった」「拡張できない」と後悔する原因になるからだ。
NAS設定の確認順
DS720の設定で迷ったときは、以下の順番で確認していくとスムーズに進められる。
1. ストレージ:ストレージマネージャーでディスクの状態とボリュームを確認する。物理的に認識していなければ、その先の共有フォルダも作れない。
2. ネットワーク:コントロールパネルの「ネットワーク」からIPアドレスやDNS、チーミング設定を確認する。NASに接続できなければ何も始まらない。
3. 権限:共有フォルダを作成後、コントロールパネルの「共有フォルダ」または「ユーザーとグループ」からアクセス権を割り当てる。
この順番は、物理レイヤーから論理レイヤーへ積み上げる考え方に基づいている。いきなり権限をいじっても、ディスクが壊れていたりネットワークが不通だったりすれば意味がないからだ。
HDD/SSD互換性とメーカー推奨条件
DS720は2ベイのNASだが、どのドライブでも使えるわけではない。Synologyは公式サイトで互換性リストを公開しており、購入前に必ず確認しておきたい。リストにないドライブを使うと、正常に認識しなかったり、SMART情報が取得できなかったり、保証対象外になる可能性がある。
互換性リストは、Synologyのダウンロードセンターや製品ページから確認できる。たとえば、DS720+のダウンロードセンターでは、最新のDSMやパッケージだけでなく、互換性リストへのリンクも用意されている。購入前に公式ページで確認する習慣をつけておくと、無駄な買い物を防げる。
また、DS720はM.2 NVMe SSDをキャッシュとして搭載できるが、こちらも互換性リストの確認が必須だ。キャッシュ用SSDは書き込み耐久性が求められるため、適当なSSDを挿すとすぐに寿命が来てしまうことがある。
RAIDとバックアップを分けた設計
DS720は2ベイのため、RAID 0かRAID 1、またはベーシック(単独)構成が現実的な選択肢になる。ここでよくある誤解が「RAID 1にすればバックアップは不要」というものだ。RAIDはあくまで冗長化であり、誤削除やランサムウェア、NAS本体の故障からデータを守るものではない。
DS720の設定を始める前に、外部バックアップの計画を立てておくことを強くおすすめする。USB接続の外付けHDDや、別のNAS、クラウドストレージへのバックアップを組み合わせるのが一般的だ。Synologyの「Hyper Backup」パッケージを使えば、複数のバックアップ先を一元管理できる。
障害時の復旧手順とログ確認
設定がうまくいかないときや、突然アクセスできなくなったときは、ログを確認するのが解決への第一歩だ。DSMの「ログセンター」では、システムログや接続ログ、ファイル操作ログなどを一元的に確認できる。
また、ストレージマネージャーでは各ディスクのSMART情報や不良セクタの有無をチェックできる。ディスクに異常が見つかった場合は、早めに交換を検討する必要がある。DS720はホットスワップに対応しているため、RAID 1構成であれば電源を入れたままディスク交換が可能だ。ただし、交換手順は公式のコントロールパネルやヘルプを参照しながら慎重に進めたい。
公式仕様と実使用で照合するポイント
DS720の設定で困ったとき、最終的に頼りになるのはメーカー公式の情報だ。ここでは、実際の使用シーンでつまずきやすいポイントと、公式情報をどう照合すればよいかをまとめる。
- ネットワーク設定:コントロールパネルのネットワークから、IPアドレスの割り当て方法(DHCP/固定IP)やデフォルトゲートウェイ、DNSサーバーを確認できる。DS720はデュアルLANポートを搭載しており、リンクアグリゲーションやフェイルオーバーにも対応しているが、対応するスイッチやルーターが必要になる。
- 権限設定:共有フォルダの権限は、共有フォルダに権限を割り当てるで詳細に確認できる。ユーザーやグループごとに読み取り/書き込み/アクセス禁止を設定できるほか、Windows ACLにも対応している。
- ファームウェアとDSMのバージョン:DS720のDSMアップデートは、セキュリティ修正や新機能の追加だけでなく、既知の不具合の修正も含まれる。アップデート前には必ずリリースノートを確認し、互換性に問題がないかチェックしたい。とくに、DSM 7.4への対応状況については、購入前に公式のサポート情報を確認しておくと安心だ。
買うべき人・待つべき人・別候補がよい人
DS720は2020年発売のモデルであり、すでに後継機種が登場している。そのため、購入を検討する際は「今DS720を買う意味があるか」を見極める必要がある。
買うべき人
- 中古やアウトレットで手頃な価格で手に入る場合
- 2ベイで十分な容量が確保でき、拡張予定がない場合
- DSMの操作に慣れており、最新ハードウェアにこだわらない場合
待つべき人
- 新品価格がこなれておらず、後継機種と価格差が小さい場合
- DSM 7.4以降の長期サポートを重視する場合
- より高速なネットワーク(2.5GbE以上)を求める場合
別候補がよい人
- 動画変換や仮想マシンを多用する場合は、より高性能なモデルを選ぶ
購入前チェックリストとFAQ
DS720を購入する前に、以下のチェックリストで抜け漏れがないか確認してほしい。
- 設置場所のネットワーク環境(有線LAN、電源)は整っているか
- バックアップ先(外付けHDD、クラウドなど)の目処は立っているか
- 保証条件や初期不良時の返品手順を確認したか
- 拡張ユニット(DX517)が必要になる可能性はないか
DS720の権限設定はどこから行うのですか?
コントロールパネルの「共有フォルダ」または「ユーザーとグループ」から設定します。共有フォルダごとに、ユーザーやグループのアクセス権限を細かく指定できます。
ネットワークに接続できないときはどこを確認すればいいですか?
まずはコントロールパネルの「ネットワーク」でIPアドレスや接続状態を確認してください。それでも解決しない場合は、ルーターやケーブル、スイッチの物理的な接続を疑い、NASのLANポートLEDが点灯しているかもチェックしましょう。
ストレージの状態はどうやって確認しますか?
ストレージマネージャーを開き、「HDD/SSD」タブで各ディスクの状態やSMART情報を確認します。異常があればここに警告が表示されます。
DS720はDSM 7.4に対応していますか?
DSM 7.4への対応状況は、Synologyの公式サイトで公開されている対応機種リストを参照してください。購入前に必ず確認することをおすすめします。
中古のDS720を買っても大丈夫ですか?
動作に問題がなければ選択肢の一つです。ただし、前の所有者がSynologyアカウントから解除していないとセットアップできない場合があるため、購入前に確認できると安心です。また、保証が残っているかもチェックしておきましょう。
拡張ユニットは必要ですか?
DS720は2ベイのため、将来的に容量が足りなくなる可能性があります。その場合は拡張ユニットDX517を接続することで最大7ベイまで拡張できますが、拡張ユニットを導入するくらいなら最初から4ベイ以上のモデルを選ぶほうがコストパフォーマンスが良い場合もあります。
DS720の設定でつまずいたときは、まずストレージ、ネットワーク、権限の順に確認することを習慣にすると、無駄なトラブルシューティングを減らせる。公式のサポート情報をこまめに参照しながら、安全なNAS運用を心がけてほしい。

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