中古PCを探していると、いまでもIntel Core i7-8700を搭載したモデルを見かけます。発売から時間が経っているCPUなのに、なぜ今なお候補に挙がるのか。そこが気になる人は多いはずです。結論から言えば、Intel Core i7-8700は用途を選べば今でも十分実用的です。とくにネット閲覧、事務作業、画像編集、軽めの動画編集、フルHD中心のゲームなら、まだ「遅すぎて使えない」と感じる場面はそう多くありません。
一方で、最新の高性能CPUと比べると、処理の余裕や将来性では差があります。だからこそ大事なのは、「いまの自分の使い方に合っているか」を見極めることです。この記事では、Intel Core i7-8700の基本性能から、実際の使用感、中古で選ぶときの注意点まで、体験ベースの視点を交えて詳しく解説していきます。
Intel Core i7-8700とはどんなCPUなのか
Intel Core i7-8700は、第8世代のデスクトップ向けCPUとして登場したモデルです。6コア12スレッドという構成が大きな特徴で、それ以前の一般向けCPUで主流だった4コア帯から一歩進んだ存在として注目されました。ベースクロックは3.2GHz、最大4.6GHzまで動作し、日常用途からある程度負荷のかかる処理まで幅広くこなせるバランス型のCPUです。
当時、自作PCを組んだ人のあいだでは「普段使いはかなり快適」「ゲームも十分強い」「オーバークロックをしなくても不満が少ない」といった評価がよく見られました。派手さよりも安定感があり、極端な尖り方をしていないぶん、長く使いやすいCPUだったという印象があります。
私自身、この世代の6コアCPUを触ったときにいちばん印象に残ったのは、複数の作業を同時に進めても息切れしにくいことでした。ブラウザを何枚も開きながら表計算ソフトを使い、音楽を流して、チャットツールも動かす。そんな使い方でも、古い4コアCPUより明らかに余裕があると感じやすい世代です。この「普段の快適さ」が、今でもIntel Core i7-8700が語られる理由のひとつです。
今でも使えると言われる理由
Intel Core i7-8700が今なお評価されるのは、単純に6コア12スレッドという構成が現在でも最低限以上の実力を持っているからです。最新CPUと真っ向から比べれば見劣りする部分はありますが、日常用途では性能差がそのまま体感差になりにくい場面も少なくありません。
たとえば、ウェブ会議をしながら資料を開き、ブラウザで調べものをしつつ、バックグラウンドでファイルの同期を動かすような使い方があります。こうした場面では、CPUに“絶対的な最速性能”より“複数作業を無理なく回せること”が求められます。Intel Core i7-8700は、まさにそこが得意です。
実際、中古デスクトップを導入した人の感想でも、「普段使いではまだまだ困らない」「起動後の操作感が思ったより軽い」「一般用途なら不満が出にくい」といった声は珍しくありません。最新機種のような圧倒的な速さはなくても、日々の作業に必要な余力はきちんと残っています。
ここは誤解されやすいところですが、古いCPUだから即ダメというわけではありません。性能は世代だけで決まるものではなく、何をするかで評価が変わります。Intel Core i7-8700は、いまの基準で見ても「用途次第で十分戦えるCPU」です。
普段使いでの体感はどうか
普段使いの快適さという点では、Intel Core i7-8700はかなり優秀です。ブラウザで複数タブを開く、文書作成をする、動画を見る、写真を整理する。このあたりの用途では、古さを意識せずに使える場面が多いでしょう。
とくに体感差が出やすいのは、同時作業の場面です。CPUのコア数が少ない環境だと、裏で何かが走った瞬間に全体が重く感じることがあります。しかし、Intel Core i7-8700クラスになると、少し余裕を残したまま使える感覚があります。動作が爆速というより、「もたつきが少ない」という印象です。
中古PCを買った直後は、正直なところ「古いからそれなりだろう」と身構える人も多いです。ところが、実際に触ってみると予想よりずっと快適だった、という話はよくあります。とくに数年前のノートPCやエントリー帯のCPUから乗り換えた場合、普段のレスポンスは十分以上に感じられることがあります。
もちろん、ストレージが遅い、メモリが少ない、冷却が弱いといった別要因があると快適さは落ちます。CPU単体の評価だけでなく、PC全体の構成も重要です。ただ、ベースとなる頭脳として見れば、Intel Core i7-8700は今でも日常用途にしっかり応えてくれます。
ゲーム性能は今でも通用するのか
ゲームに関しては、評価を少し分けて考える必要があります。結論を先に言えば、フルHD環境で標準的に遊ぶなら、Intel Core i7-8700はまだ十分活躍できます。ただし、最新タイトルを高画質・高fpsで快適に回したい人には、物足りなさが出ることがあります。
実際に使っていると、軽めのゲームや少し前の人気タイトルでは「まだ普通に遊べる」と感じやすいです。とくにGPUとのバランスが悪くなければ、ゲーム中に極端な詰まりを感じることは少ないでしょう。昔のミドルハイ構成としては、いまだにバランスの良さがあります。
ただ、最近のゲームはCPU側への負荷も増えています。マップが広く、オブジェクト数が多く、バックグラウンド処理も重いタイトルでは、最新CPUとの差が出やすくなります。ゲーム配信を同時にしたり、高リフレッシュレートのモニターで高fpsを狙ったりすると、Intel Core i7-8700の限界を感じる場面もあります。
ここで大事なのは、満足の基準です。60fps前後で安定して遊べれば良い人にとっては、まだ十分な選択肢です。反対に、できるだけ高フレームレートを維持したい、今後数年の新作も見据えたいという人には、より新しい世代のCPUのほうが安心感はあります。
動画編集やクリエイティブ用途ではどうか
動画編集や写真編集でも、Intel Core i7-8700は軽作業から中程度の作業までなら十分対応できます。短めの動画編集、簡単なテロップ入れ、カット編集、画像の現像や補正といった作業なら、まだ現役感があります。
実際にこうした用途で使うと、編集作業そのものは問題なく進められるケースが多いです。タイムライン上で少し調整して、軽く書き出す程度であれば、「古いCPUだから厳しい」と感じるほどではありません。家庭用の動画編集、趣味レベルの制作、SNS向けの短尺動画作成なら十分こなせるでしょう。
ただし、長時間の4K編集や重いエフェクトを多用する作業になると、さすがに最新CPUとの差ははっきり見えてきます。書き出し時間やプレビューの滑らかさ、複数アプリを同時に開いたときの余裕では、世代差が出やすいです。
使っていて感じるのは、「できるかどうか」と「快適かどうか」は別だということです。Intel Core i7-8700は多くの作業をこなせますが、時間効率を最優先にするプロ用途では、より新しいCPUのほうがストレスは少ないでしょう。
いま選ぶメリットは中古価格にある
Intel Core i7-8700の最大の魅力は、新品性能ではなく中古市場での立ち位置です。いまこのCPUを選ぶ人の多くは、最新CPUとの性能勝負をしたいわけではありません。限られた予算の中で、まだ快適に使えるPCを手に入れたいからです。
ここで重要なのは、価格と満足度のバランスです。たとえば、中古デスクトップが手頃な価格で手に入り、しかもメモリやストレージも最低限整っているなら、Intel Core i7-8700搭載機はかなり魅力的に見えます。ネット、仕事、軽い編集、標準的なゲームまでこなせるなら、費用対効果は悪くありません。
実際、中古PC選びでは「最新ではないけど十分速い」がいちばんおいしいラインになることがあります。Intel Core i7-8700はまさにその立ち位置に入りやすいCPUです。最先端ではないからこそ値ごろ感が出やすく、必要十分を狙う人に合っています。
ただし、相場より高い価格で売られている場合は話が変わります。古いプラットフォームである以上、値段が強気すぎると魅力は一気に薄れます。中古市場では、価格が妥当かどうかを必ず見極めたいところです。
注意したい弱点と不安点
Intel Core i7-8700には良いところだけでなく、はっきりした弱点もあります。最初に知っておきたいのは、プラットフォームの古さです。将来的な拡張性には限界があり、いまから長くアップグレードし続ける前提で選ぶCPUではありません。
また、冷却環境によっては本来の性能が出にくいケースもあります。中古PCは見た目がきれいでも、内部のエアフローやCPUクーラーの状態が万全とは限りません。高負荷時に温度が上がりすぎると、動作クロックが伸びず、思ったような性能が出ないこともあります。
この点は、実際に中古機を触った人ほど気にする部分です。スペック表だけ見れば十分なのに、いざ使うと妙にもっさり感じる。そんなときは、CPUそのものではなく、熱やメモリ、ストレージがボトルネックになっている場合があります。つまり、Intel Core i7-8700を評価するときは、CPU名だけで判断しないことが大切です。
さらに、最新規格との相性という面でも不利があります。新しい世代のPCと比べると、周辺機器や将来的な部品交換の自由度で見劣りすることは否めません。安く買って数年使うには良いですが、そこから先を見据えるとやや不安が残ります。
中古で買うなら見るべきポイント
Intel Core i7-8700搭載PCを中古で買うなら、CPU名だけ見て飛びつくのはおすすめしません。快適に使えるかどうかは、ほかの構成や状態にも大きく左右されるからです。
まず確認したいのはメモリ容量です。普段使い中心でも、余裕を持って使うなら最低限の容量は確保したいところです。メモリが少ないだけで、CPU本来の良さが埋もれてしまうことがあります。次に、ストレージがSSDかどうかも重要です。ここが遅いと、どれだけCPUがしっかりしていても全体の反応は鈍く感じられます。
加えて、冷却状態も見逃せません。長期間使われてきた個体では、内部にホコリが溜まっていたり、CPUクーラーの性能が落ちていたりすることがあります。負荷時の温度が高すぎないか、異音はないか、このあたりは購入前にできるだけ確認したい部分です。
経験上、中古PC選びでいちばん失敗しやすいのは、「CPUがそこそこ良いから全体も安心だろう」と思い込むことです。Intel Core i7-8700自体は今でも十分使える力を持っていますが、それを活かせる環境でなければ満足度は上がりません。だからこそ、CPU名と同じくらい周辺構成を見ることが大切です。
どんな人に向いているのか
Intel Core i7-8700が向いているのは、まず予算を抑えつつ快適なPCを手に入れたい人です。最新CPUにこだわらず、普段使いが軽快で、必要なときに少し重い作業もこなせれば十分という人には、かなり現実的な選択肢になります。
また、仕事用のサブ機や家庭用PCとしても相性は悪くありません。書類作成、オンライン会議、ブラウジング、動画視聴、写真整理といった用途が中心なら、過不足を感じにくいでしょう。ゲームも「ほどほどに楽しめればいい」というスタンスなら、まだ候補に入ります。
反対に、常に最新ゲームを高画質で遊びたい人、長時間の重い動画編集を日常的に行う人、これから先のアップグレードも重視する人には、ややおすすめしにくい面があります。Intel Core i7-8700は万能ではありますが、未来志向のCPUではありません。いま必要な性能を、無理のない価格で手に入れるためのCPUです。
Intel Core i7-8700は今でも“十分使える”CPUなのか
最終的に言えるのは、Intel Core i7-8700は今でも十分使えるCPUだということです。ただし、その評価は「最新CPUとして優秀」という意味ではありません。用途と価格が噛み合えば、いまでも満足度の高い選択になりうる、という意味です。
日常用途ではまだ快適さがあり、ゲームも設定や狙うフレームレート次第で十分楽しめます。軽めのクリエイティブ作業もこなせるため、使い道は思ったより広いでしょう。実際、古いから不安という先入観を持っていた人ほど、触ってみて「意外と悪くない」と感じやすいCPUです。
もちろん、最新世代と比べれば見劣りする部分はあります。将来性にも限界があります。それでも、中古価格が適正で、周辺構成もきちんとしているなら、Intel Core i7-8700は今でも価値のある一台になります。
これから中古PCを選ぶ人は、単純な新しさだけで判断しないことが大切です。必要な性能を見極めたうえで選べば、Intel Core i7-8700はまだまだ頼れる存在になってくれます。


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