デジタル写真の世界で「名機」と呼ばれるプリンターは数少ないですが、[amazon_link product=”Epson 3800″](国内型番:[amazon_link product=”PX-5800″])はその筆頭に挙げられるでしょう。発売からかなりの年月が経過した今、あえてこの大型プリンターを中古で手に入れ、デスクに鎮座させる価値はあるのか。実際に数千枚のプリントを焼いてきた経験から、その「業(ごう)」と「快楽」を本音で綴ります。
震えるほどの階調表現、K3インクの魔力
[amazon_link product=”PX-5800″]を語る上で外せないのが、ビビッドマゼンタを採用した「K3インク」が生み出す圧倒的なモノクロ表現です。
初めてA2サイズでモノクローム作品をプリントした時、モニターでは見えていなかった「シャドウの奥にある質感」が紙の上に浮かび上がってきた感覚は、今でも忘れられません。フォトブラック、ライトブラック、ライトライトブラックの3階調が織りなすグレーの繋がりは、銀塩プリントの印画紙を彷彿とさせます。
最新の[amazon_link product=”SC-PX1V”]のような鮮やかさはありませんが、どこか落ち着いた、しっとりとした質感を求めるなら、[amazon_link product=”Epson 3800″]の出力結果は今でも「現役」どころか「至高」の一角です。
巨大な筐体がもたらす、真の「作品制作」体験
このプリンターを導入するということは、生活空間の一部を作品に捧げることを意味します。A2対応でありながら、当時の技術を詰め込んでギリギリまでコンパクトに設計された[amazon_link product=”PX-5800″]。それでも、実際に設置するとその存在感には圧倒されます。
しかし、この「デカさ」こそがクリエイティビティを刺激するのです。
[amazon_link product=”A4用紙”]で満足していた頃にはなかった、「自分の写真を物理的な大きさで支配する」という感覚。80mlという大容量インクタンクのおかげで、インク残量を過度に気にすることなく、A3ノビやA2のテストプリントを繰り返せる余裕。これは、家庭用の小型プリンターでは決して味わえない「プロの道具」を使っているという高揚感に直結します。
避けては通れない「黒の切り替え」と「目詰まり」の苦悩
もちろん、バラ色の体験ばかりではありません。長年使っていると、この機種特有の「わがまま」に手を焼くことになります。
最大のネックは、マットブラックとフォトブラックの切り替えです。用紙を変えるたびに数ミリリットルのインクを排水し、数分間の待ち時間を強いる仕様は、正直に言って現代の基準ではストレスフルです。
また、[amazon_link product=”中古プリンター”]として購入する場合、ヘッドの目詰まりは宿命と言えます。一週間放置するだけでノズルチェックに欠けが出ることも珍しくありません。クリーニングを繰り返すたびに、廃インクタンクに吸い込まれていくインク(お金)を見て溜息をつく——。そんな泥臭いメンテナンスも含めて、この機種と付き合う覚悟が必要です。
今、あえて中古で[amazon_link product=”PX-5800″]を選ぶということ
メーカー修理が終了している現在、[amazon_link product=”Epson 3800″]([amazon_link product=”PX-5800″])を運用するのは一種の賭けでもあります。しかし、それでもなお、このプリンターでしか出せない「空気感」があるのは事実です。
- 高級ペーパーとの相性: [amazon_link product=”ハーネミューレ”]や[amazon_link product=”バライタ紙”]を吸わせた時の、インクの乗り具合の深み。
- コストパフォーマンス: 本体を安く手に入れ、その分を良質な[amazon_link product=”写真用紙”]に投資できるメリット。
もしあなたが、最新機能よりも「プリントそのものの質感」に重きを置き、多少の手間を惜しまない性格なら、この名機は最高の相棒になるはずです。
まとめ:デジタル暗室の主役として
[amazon_link product=”Epson 3800″]は、単なる事務機器ではなく、写真を「物質」へと昇華させるための装置です。中古市場で状態の良い個体に出会えたなら、それはあなたの写真人生を大きく変えるチャンスかもしれません。
一度、A2サイズで自分の写真と向き合ってみてください。そこには、スマートフォンの画面では絶対に辿り着けない、深い表現の世界が広がっています。


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