「ISO感度を上げると画質が悪くなる」というのは、デジタルカメラの常識です。しかし、近年の[amazon_link product=”Nikon Z9″]や[amazon_link product=”Nikon Z8″]を使っていると、ある不思議な現象に気づくはずです。「ISO 400よりも、ISO 500で撮ったほうがシャドウ部が綺麗じゃないか?」と。
これは気のせいではありません。Nikonの高性能機に搭載されている「デュアルゲインISO(デュアル変換ゲイン)」という技術が、あなたの写真に魔法をかけているのです。
今回は、現場で数万発のシャッターを切ってきた筆者の実感を交え、Nikonユーザーが絶対に知っておくべき「画質の分岐点」について徹底的に深掘りします。
デュアルゲインISOという「裏モード」の正体
通常、ISO感度を上げると信号と一緒にノイズも増幅されます。しかし、デュアルゲインISOを搭載したセンサーは、内部に「低感度用」と「高感度用」の2つの回路を持っています。
特定の感度(切り替えポイント)を超えた瞬間、カメラは自動的に「高感度専用の低ノイズ回路」へとシフトします。これにより、読み出しノイズが劇的に抑えられ、ダイナミックレンジの低下を食い止めることができるのです。
Nikonのフラッグシップ機である[amazon_link product=”Nikon Z9″]や、その弟分である[amazon_link product=”Nikon Z8″]において、この魔法が発動する境界線は**「ISO 500」**に設定されています。
現場で感じた「ISO 500の衝撃」:体験レビュー
私が夜景ポートレートや星景写真を撮影する際、かつては「少しでもノイズを減らしたい」という一心で、無理にISO 400に抑えてアンダー気味に撮り、後からRAW現像で露出を持ち上げていました。しかし、[amazon_link product=”Nikon Z7II”]や[amazon_link product=”Nikon D850″](切り替え点はISO 400)を使い始めてから、その考えは180度変わりました。
「ISO 320で粘るくらいなら、迷わずISO 500まで上げたほうがいい」
実際に撮り比べてみると一目瞭然です。ISO 400で撮った暗部を無理やり持ち上げた際に出る「ザラッとした色ノイズ」が、ISO 500に設定した途端、まるでシルクのように滑らかになるのです。特に[amazon_link product=”Nikon Z6III”]のような最新世代のセンサーでは、この高感度側の粘りが凄まじく、室内スポーツの撮影でも「SS(シャッタースピード)を稼ぎつつ画質も担保する」という贅沢な選択が可能になりました。
主要機種別:あなたが覚えるべき「魔法の数字」
Nikon機によって、この回路が切り替わる感度は異なります。自分の愛機のポイントを暗記しておくだけで、現場での判断スピードは格段に上がります。
- [amazon_link product=”Nikon Z9″] / [amazon_link product=”Nikon Z8″]切り替わりポイント:ISO 5004571万画素という超高画素機ながら、ISO 500に入った瞬間のクリアな描写は「本当に高画素機か?」と疑うレベルです。
- [amazon_link product=”Nikon Z7II”] / [amazon_link product=”Nikon Z7″] / [amazon_link product=”Nikon D850″]切り替わりポイント:ISO 400常用最低感度ISO 64の圧倒的な豊かさと、ISO 400以降の低ノイズ性能を使い分けるのがNikon高画素機の醍醐味です。
- [amazon_link product=”Nikon Z6II”] / [amazon_link product=”Nikon Z6″]切り替わりポイント:ISO 800低画素機ゆえに高感度にはもともと強いですが、ISO 800からはさらに安定感が増します。
失敗しないための実践テクニック:中途半端な感度は「損」をする
この知識をどう撮影に活かすべきか。結論はシンプルです。
**「境界線の直前(例えばISO 400など)で止まるくらいなら、一気に境界線を超えろ」**ということです。
たとえば、[amazon_link product=”Nikon Z8″]で夕景を撮っているとき、露出が足りずにISO 400になったとします。ここで「これ以上上げると画質が落ちる」とブレーキを踏むのではなく、あえてISO 500まで上げてください。そうすることで、センサーがハイゲインモードに切り替わり、結果としてISO 400で撮るよりもS/N比(信号対ノイズ比)に優れた、レタッチ耐性の高いデータを持ち帰ることができます。
特に動画撮影(N-Logなど)においては、このベースISOの意識が仕上がりのグレーディングに直結します。
まとめ:センサーの個性を味方につける
Nikonのカメラは、ただの道具ではなく「物理法則を巧みに利用した精密機械」です。デュアルゲインISOという仕組みを知ることで、「高感度=悪」という古い常識から解放されます。
[amazon_link product=”Nikon Z9″]を手にしたなら、ISO 500を恐れないでください。その一歩先には、暗闇をも美しく描き出す、新しいNikonの世界が待っています。
次は、あなたのカメラを持って夜の街へ繰り出し、ISO 400とISO 500のシャドウ部の違いをぜひ等倍で確認してみてください。その違いに、きっと驚くはずです。


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