DIYやリフォームの現場で、必ずと言っていいほどぶつかる壁があります。それが「打ち込んでしまったアンカーをどうやって抜くか」という問題です。一度固定したら抜けないのがアンカーの本来の役割ですが、いざ撤去が必要になると、その頑丈さが牙を剥きます。
今回は、私が何度も現場で冷や汗をかきながら習得した、アンカーの種類別撤去テクニックと、失敗から学んだリアルな知恵を共有します。
1. なぜアンカーは簡単に抜けないのか?
アンカーの基本原理は「拡張」です。ボルトや芯棒を叩き込むことで、コンクリートの中で先端が開き、強烈な摩擦力で固定されます。これを力任せに[amazon_link product=”バール”]でこじ開けようとすると、アンカーの周囲のコンクリートまで一緒に剥がれ落ちる「爆裂」を引き起こします。
「抜く」のではなく、「固定を解除する」という発想が重要です。
2. 【種類別】スマートな撤去手順とリアルな体験談
オールアンカー(芯棒打ち込み式)
最も一般的な金属アンカーですが、実は最も苦戦する相手です。
- 撤去の手順
- ナットを少し緩める。
- [amazon_link product=”ハンマー”]でナットの頭を軽く叩き、アンカー本体を奥に押し込む。
- 露出した芯棒を[amazon_link product=”ボルトクリッパー”]や強力な[amazon_link product=”ペンチ”]で掴み、先に芯棒だけを引き抜く。
- 拡張が解けたら、本体を引き抜く。
- 体験からのアドバイス「昔、芯棒を抜かずに本体ごと抜こうとして、コンクリートに直径10cm以上のクレーターを作ってしまったことがあります。あの時の修復作業の絶望感は忘れられません。急がば回れ、まずは芯棒を無力化することです。」
石膏ボード用アンカー
家庭の壁でよく見かけるプラスチック製や金属製のアンカーです。
- 撤去の手順
- 押し込み法: [amazon_link product=”プラスドライバー”]を差し込み、ハンマーで軽く叩いて壁の裏側に落としてしまうのが最も壁を傷めない方法です。
- 引き抜き法: [amazon_link product=”ラジオペンチ”]でアンカーの縁を掴み、回転させながらゆっくり引きます。
- 体験からのアドバイス「ボードアンカーを無理に抜くと、石膏がボロボロと崩れて穴が2倍の大きさになります。賃貸などで『目立たせたくない』なら、無理に抜かず奥へ押し込み、表面の数ミリだけ[amazon_link product=”パテ”]で埋めるのが一番綺麗に仕上がりますね。」
3. どうしても抜けない時の「プロの裏技」
「ビクともしない」「頭が折れた」という最悪のケースでも、道はあります。
サンダーで面合わせ
抜くことを諦め、表面をフラットにする方法です。[amazon_link product=”ディスクグラインダー”](サンダー)を使用して、アンカーの頭をコンクリートの表面より1〜2mm深く削り取ります。
ドリルで揉み消す
金属用ドリルビットを装着した[amazon_link product=”振動ドリル”]で、アンカー自体を粉砕します。
「一度、逆タップを試して中で折ってしまったことがありますが、あれは地獄です。最初からドリルで破壊するか、サンダーで切断して埋めるのが、現場での賢い判断です。」
4. 抜いた後の「あと処理」がプロの証
アンカーを抜いた後の穴は、放置すると湿気が入り、内部の鉄筋を錆びさせる原因になります。
- [amazon_link product=”ブロワー”]や掃除機で、穴の中の粉塵を徹底的に吸い出す。
- コンクリートなら[amazon_link product=”インスタントセメント”]や[amazon_link product=”コンクリート補修材”]を充填する。
- 壁紙の場合は、周囲に似たテクスチャをつけた[amazon_link product=”壁紙補修キット”]で仕上げる。
5. まとめ:安全第一で挑もう
アンカー撤去は、力ではなく「構造の理解」と「適切な道具」の勝負です。もしDIYの範囲を超えていると感じたり、構造体に影響が出そうな太いアンカーだったりする場合は、無理をせず「あと施工アンカー施工士」などのプロに相談してください。
適切な道具さえあれば、あの頑固なボルトも驚くほど素直に抜けてくれるはずです。


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