朝イチでPCを起動したら、昨日の作業画面がうっすら残っている。タスクバーの帯が消えない。こういうとき、多くの人が「焼き付きだ…終わった…」となるんだけど、実際は“焼き付き”と“残像(画像保持)”がごちゃ混ぜで語られてることが多い。まずここを分けるだけで、焦りが一段落する。
結論から言うと、液晶は「残像(画像保持)」寄りで、時間や対処で薄くなることがある。有機ELは同じ表示を長時間続けた結果、形が固定される“本気の焼き付き”に寄りやすい。だから対処も、予防も、判断の軸が違う。
焼き付きと残像、見分けるコツ
いちばん簡単なのは単色チェック。黒・白・グレーを全画面で表示して、同じ形が見えるかどうかを見る。次に、電源を切って放置してみる。数十分〜数時間で薄くなるなら、残像の可能性が上がる。逆に、数日経っても輪郭がくっきり残るなら、焼き付き(もしくはパネル劣化)を疑う。
ここで大事なのは「今すぐ結論を出さない」こと。特に液晶は、表示を切り替えたらすっと戻ることがある。気持ち的にも、まず“戻る余地”を確認した方がラク。
液晶っぽいとき:残像を消す手順
液晶側の症状っぽいなら、急いで買い替えに走る前にこれをやる。
まず、同じ画面をやめる。YouTubeでもいいし、画面全体が動く映像をしばらく流す。次に、電源を完全に落として休ませる。スリープじゃなく、可能なら主電源オフ。さらに効くのが「中間調のグレー」を全画面で出してしばらく置く方法で、残像が薄くなるケースがある。
長時間作業が多い人は、そもそも“固定UI”が残像の原因になりやすい。オフィス用途の液晶を選ぶなら、たとえばEIZO FlexScan EV2480みたいに、目の負担や長時間運用を意識した系統のモニターが候補に上がりやすい。焼き付き対策というより、日々の使い方が整うのが大きい。
有機ELっぽいとき:まずは“モニター側のケア”を回す
有機EL(QD-OLED含む)は、モニター側に「パネルメンテ」「ピクセルリフレッシュ」「パネル保護」みたいな機能が入っていることが多い。ここをスルーしていると、焼き付きリスクを自分から上げにいくことになる。
たとえばAlienware AW3423DWやAlienware AW3423DWFのようなQD-OLED系は、一定時間ごとにメンテナンスを促す設計がある。通知を面倒がって後回しにしがちだけど、ここは素直に回した方がいい。短時間で終わるタイプと、少し時間がかかるタイプがあるので、寝る前や離席前に合わせるとストレスが少ない。
同じくOLED系のASUS ROG Swift OLED PG27AQDMや、4K 32型のASUS ROG Swift OLED PG32UCDM、LGのLG UltraGear OLED 27GR95QE-BやLG UltraGear OLED 45GR95QE-Bのようなラインでも、保護系機能は基本的に“ON前提”で考えた方が安全。買った直後に設定をいじって、気づかないうちに保護機能を弱めてしまう人が地味に多い。
MSIのQD-OLEDも同様で、MSI MPG 271QRX QD-OLEDやMSI MPG 271QR QD-OLED X50みたいな製品を選ぶなら、Pixel Shift(画面をわずかに動かす)や静止画検出(静止部分の輝度を落とす)などの項目を“切らない”のが基本になる。
予防はWindows側で一気に効く
焼き付き・残像の話って、モニターの性能よりも「固定表示をどれだけ減らせるか」が勝負だったりする。今日から変えられる設定だけ書く。
まずタスクバー。自動的に隠す設定にするだけで、固定帯が丸ごと消える。次に画面オフの時間。離席がちの人ほど短めにしておくと、リスクが落ちる。スクリーンセーバーも、今だと“懐かしい機能”扱いだけど、固定表示回避にはちゃんと効く。壁紙も暗め、あるいは定期的に切り替わるものにして、画面の同じ場所に同じ色が居座らないようにする。
ゲームならHUDが強敵。ミニマップ、体力バー、スコア表示。透明度を上げられるなら上げる。同じゲームを何時間も連続でやるなら、休憩ついでに別画面を挟む。それだけでかなり違う。
それでも消えないときの考え方
液晶で、電源オフや画面切り替えを試しても数日ずっと残るなら、パネル側の問題や別の表示不良も視野に入る。ここまで来たらメーカーや購入店に相談した方が早い。
有機ELで、形が固定されて見える状態が続く場合は、まずパネル保護機能の実行・設定確認を一通りやって、それでも変化がないならサポート相談。焼き付きの扱い(保証や交換条件)は製品や販売店の規定で変わるので、「自分の型番の条件」を確認して動くのが結局いちばん強い。
よくある勘違いを1つだけ潰す
「OLEDは焼き付くからダメ」ではなくて、「固定表示が多い使い方だと、OLEDは運用ルールが必要」が正しい。逆に言えば、ルールを作って回せる人には、画質や応答のメリットが素直に返ってくる。たとえばSamsung Odyssey OLED G8 G85SBみたいな人気どころを買っても、タスクバー出しっぱなし・最高輝度固定・同じUI常時表示、だと不安が増える。ここを整えるだけで、焼き付きの話題に振り回されにくくなる。
焼き付きが怖い夜ほど、設定をちょっと触って、固定表示を減らす。それでまず一段落する。モニターは消耗品だけど、運用で寿命が伸びるタイプの消耗品でもある。焦らず、順番に潰していこう。


コメント