スマホ用ヘッドセットって、言葉がざっくりしすぎていて、買う側が迷いやすいジャンルだと思っています。イヤホンみたいな形でも「通話が得意」なものもあれば、「音楽は最高だけど通話は普通」みたいなものもあるし、片耳タイプや骨伝導まで入ってくる。で、実際に困るのはだいたい同じで、「音は出るのにマイクが使えない」「相手に声がこもって聞こえる」「USB-Cに挿しても反応しない」「会議中にプツプツ切れる」。ここを最初に理解しておくと、ヘッドセット選びが急に“簡単な買い物”に変わります。
まず自分ルールとして、用途を二択に落とします。「通話・会議が主役」なのか、「音楽・動画が主役」なのか。もちろん両方欲しいんですが、主役を決めるだけで選択肢が一気に絞れます。通話・会議が主役なら、音質の良さよりも“マイクが強い”ほうが正義です。音楽が主役なら、装着感やノイズキャンセリング、そしてコーデック対応(AAC/aptX系など)を気にしたくなる。どっちを取るかで、満足度が全然違います。
次に接続方式。ここも迷いの温床なんですが、私はわりと雑に「迷ったらBluetooth」「絶対に安定が欲しいなら有線」と割り切ります。Bluetoothは便利だけど、電波・相性・マルチポイント・周囲環境の影響がある。逆に有線は刺せば鳴る…と思いきや、最近はイヤホンジャックがないスマホが多く、USB-C変換の落とし穴がある。なので“自分のスマホで現実的に何が使えるか”を先に決めるのがコツです。
片耳のBluetoothヘッドセットは、電話が多い人にとって今でも鉄板ジャンルです。耳に引っかけるタイプは見た目が仕事感強めだけど、マイクと通話が目的なら合理的。通話特化で名前がよく出るのがJabra Talk 65で、片耳でも“声を届ける”方向に寄せたい人に向く印象です。似た流れで名作扱いされがちなのがPoly Voyager 5200。迷ったらこの系統を押さえておくと、通話で地雷を踏みにくいです。もう少し気軽に試したいなら、定番メーカーのモデルとしてエレコム Bluetoothヘッドセット LBT-HS21MPWH2みたいに“国内で探しやすい”型番も選びやすいと思います。国産ブランド寄りでチェックするならKENWOOD Bluetoothヘッドセット KH-M700-Bも候補に入りがちです。
会議や作業で「耳を塞がずに声を拾いたい」派には、骨伝導やオープンイヤーも強いです。個人的にこのジャンルは“生活に合うと手放せない”枠。ビジネス寄りでよく挙がるのがShokz OpenComm2。オープンイヤー寄りで日常使いの話題が多いのがShokz OpenRun。耳の穴が疲れやすい人は、こういう方向に逃げると世界が変わることがあります。
完全ワイヤレス(いわゆるTWS)は、もはやスマホの相棒として定番すぎます。ただし「通話も強いTWS」を探すと、価格帯が一段上がりがち。バランス型の代表として人気が安定しているのがAnker Soundcore Liberty 4。ノイキャン重視で手堅いところを狙うならAnker Soundcore Liberty 4 NCも名前が出やすいです。とにかく全部盛り方向の有名どころならSONY WF-1000XM5。軽さや日常の“使いやすさ”方向で語られがちなモデルとしてSONY LinkBuds Sも候補になります。Boseの世界観が好きならBose QuietComfort Ultra Earbudsは外せないし、価格を抑えて楽しく使いたいならJBL Tune Flexみたいな“入り口の強さ”もあります。
音楽寄りで「せっかくなら音もちゃんと欲しい」と欲が出る人は、Sennheiser系が刺さることがあります。完全ワイヤレスの上位候補としてSennheiser MOMENTUM True Wireless 4は名前が出がち。逆にファッションやエコシステムの気分で選びたくなるのがBeatsで、コンパクトで使い勝手の良さが語られやすいBeats Studio Buds+も候補として分かりやすいです。
iPhoneユーザーの“鉄板”として語られ続けるのがApple AirPods Pro。正直、iPhoneで迷ったらこれ、という気持ちは分かります。Android側も純正・準純正っぽい安心感を求める人が多く、GalaxyならSamsung Galaxy Buds3 Pro、PixelならGoogle Pixel Buds Pro 2みたいに“同じブランドで固める”のは失敗が減る選び方です(全部が全部じゃないけど、連携機能や設定の分かりやすさで得することが多い)。
有線派の人もまだまだ多いです。私は「会議で絶対に切れたくない日」は有線に逃げたくなるタイプ。USB-C直結の有線イヤホンとしてはApple EarPods USB-Cみたいな“説明不要の定番”があると安心です。Android寄りのType-C有線イヤホンの定番としてはSAMSUNG AKG Type-C Earphones EO-IC100のようなモデルが選択肢に入りやすいです。
ただ、ここで注意点。USB-Cに挿す有線は「刺さる=必ず動く」ではないことがあります。変換アダプタ経由で3.5mmイヤホンを使う場合、アダプタ側が“デジタル(DAC入り)”か“アナログ”かで相性が出ることがあるので、私は「迷ったら素直に名のあるメーカーの変換を買う」派です。候補として分かりやすいのがAnker USB-C to 3.5mm オーディオアダプター。AppleのUSB-C機器で3.5mmを使うならApple USB-C – 3.5mm ヘッドフォンジャックアダプタが安心枠に入りやすいし、Lightning機種で3.5mmを使うならApple Lightning – 3.5mm ヘッドフォンジャックアダプタが定番です。ここをケチると「音は出るけどマイクが…」みたいな沼に入りやすいので、私は割とアダプタにお金を払うタイプです。
在宅会議が増えてから、いわゆる“ビジネスヘッドセット”もスマホ運用の候補になりました。スマホでも使えるBluetoothの両耳タイプは、声の明瞭さや装着感が重要で、ここは正直「オフィス向けはオフィス向けの理由がある」と思っています。定番ど真ん中の一つとしてJabra Evolve2 65が挙がりやすく、軽め・エントリー寄りの分かりやすさならLogitech Zone 300も候補になります。ノイキャン付きで集中力の方向に振りたいならPoly Voyager Focus 2みたいなモデルも視野に入ります。
ゲーム寄りの人がスマホでも使うなら、ゲーミングヘッドセット系も混ざってきます。ここは“遅延”と“マイク”のバランスが難しい。軽量ワイヤレスで名前が出やすいのがRazer Barracuda X。機能盛りで人気が強い路線ならSteelSeries Arctis Nova 7。マイクや装着感の評判で選びたくなる人も多いのがHyperX Cloud III Wirelessあたりです。スマホだけで完結させるか、PCやゲーム機もまとめて使うかで最適解が変わるので、ここは“自分の生活の中心”を思い出すのが大事です。
「通話音質を上げたい」だけなら、実は“ヘッドホンにブームマイクが付いてる”タイプがいちばん分かりやすく効くことがあります。音楽用ヘッドホンにマイクを足したような、ちょっと変化球の製品としてaudio-technica ATH-M50xSTSは、用途がハマる人には強い候補です。もう少しビジネス寄りで“無難にまとめたい”ならEPOS Adapt 260みたいな選択肢も出てきます。
そして地味だけど、困ったときに効くのが変換系。古い有線ヘッドセットや、端末との組み合わせで「マイクだけ死ぬ」みたいな現象が起きると、プラグ規格(CTIA/OMTP)の相性が疑われます。こういう時に保険として検索されやすいのがCTIA OMTP 変換アダプタ(4極)。最初から必要な人は少ないけど、ハマった瞬間に“救世主”になりやすい系です。
最後に、私がスマホ用ヘッドセットで失敗しないために気にしているチェックポイントを、超ざっくり書きます。Bluetoothなら「ペアリングが簡単か」「通話用のマイクが強そうか」「マルチポイントが必要か(スマホとPCを行き来するか)」の3点。有線なら「自分のスマホに端子があるか」「USB-C変換が必要なら信頼できる変換を選ぶか」「マイク付きの規格で地雷を踏まないか」。そしてどっちにも共通して大事なのが“装着感”。これはレビューでしか分からない部分も多いので、私は迷ったら“返品しやすい買い方”に寄せるか、万人向け定番に逃げます。
結局、ヘッドセット選びって「スペックを読む競技」よりも「自分の使い方を言語化するゲーム」だと思っています。電話が多いなら片耳系(Jabra Talk 65やPoly Voyager 5200の方向)。会議が多いならビジネス両耳(Jabra Evolve2 65やPoly Voyager Focus 2の方向)。外でも使うならTWSの定番(SONY WF-1000XM5、Apple AirPods Pro、Anker Soundcore Liberty 4 NCの方向)。耳が疲れやすいならオープンイヤー(Shokz OpenComm2やShokz OpenRunの方向)。この“方向性”さえ合っていれば、細かい好みは後からチューニングできます。逆に方向性を外すと、高い買い物ほど後悔しやすい。私はそれを何度も見てきた気分になります(だからこそ最初に用途を決めろ、って話に戻るわけです)。
もし今「スマホのヘッドセット、何を買えばいいの…」と迷っているなら、まずは接続方式を決めて、次に通話か音楽かの主役を決めて、最後に“定番の中から”選ぶ。これがいちばんラクで、いちばん失敗が少ない近道だと思っています。

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